あなたが大きな船を作ったら、
その大きさを確かめる一番の方法は、
船から離れて眺めることである。
土佐信道(1967~)
ああ!
やっぱりこの間の岡山のナンセンスマシーンズ展と同じで、
ブログの更新が、展覧会のオープンの時期はストップして
しまった。
しかたないですよー。
もっとも忙しいときは、もっともネタが満載なのに、
もっともPCを開く時間がないですから。
なので、今日からじっくり、ナンマシ展の見所について、
おもいっきり「主観」で語らせてもらいます。
まずは電動楽器、ツクバシリーズのコーナーから。
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自動演奏コーナーは、毎回人気ですね
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今回の展示で、やってみたのが、
明和電機の時代ごとの楽器の変化です。
それは、ライブのスタイルにも密接に
関係しています。
お兄ちゃんと二人きりではじめた
楽器のパフォーマンスが、
いろんなメンバーが加わって、大きくなって、
世界へ出て行って・・・というプロセスを
展示してみました。
そもそも、土佐兄弟がマシンミュージックに開眼したのが、
このアルバム。
富田勲氏の「惑星」。
原点として、展示させていただきました。
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ギター型自動楽器の変化を年代じゅんに
ならべてみました。
技術というのは、経験を積めば進歩するんだな、
と改めて思いました。
昨年、リバプールのビートルズミュージアムに行ったとき、
すごく面白かったのが、
ただのリバプールのチンピラミュージシャンだった彼らが、
スタイルを変えながら、有名になっていく、
ドキュメント的な展示方法だったんです。
いままでのナンセンスマシーンズ展では、
年代ごとの楽器の展示はおこなわず、
「ドラム型楽器」とか「ベース型楽器」など、
楽器の種類ごとに展示していたんですね。
でも、楽器というのは、時代のスタイルや
ミュージシャンのそのときの気分と密接に
関係していて、切り離して考えてはダメだと
思いました。
たぶんチェンバロからピアノに変わるときも、
時代の空気が、ゴロッと変わることを、
楽器職人も音楽家も感じてたでしょうね。
ピアノの重いフットペダルと、低音の重厚さを、
鍵盤を押しながら指先で感じて。
それはエレキギターが登場したときの
新しさと同じだったでしょう。
*
こうした展示ができるようになったのも、
明和電機が16年たったからです。
自分たちの変遷を歴史として
見れるようになったからですね。
高い砂山を作ろうと思ったら、まずいったん
頂上を平らにして、裾野を広げないといけない。
この年代別の展示は、そんな意味もこめて
行いました。
これから明和電機がどんなナンセンス楽器を
つくるべきか?
ということを考えるための土台ですね。
さて!
次回は「魚器(NAKI)シリーズ」について、
自分の気持ちを告白したいと思います。
今日は・・・・
もう寝ます。
どっぷり寝るぞー。