昨年、話題となったフライングタイガーによる魚コードのコピー問題。
その後、あの事件はどうなったの?ということですが、その経緯をもとに「芸術と著作権」の問題について明和電機ジャーナルにまとめました。
生物とコピーの関係から出発し、著作権法とはなにか、魚コードの歴史など、網羅的にまとめました。
このたび、無料公開しましたので、ご興味のある方はぜひお読みください。
こちらからダウンロード>NACORD_BOOK
紙で読みたい!という方はこちら。付録もついてきます。>明和電機ジャーナル
昨年、話題となったフライングタイガーによる魚コードのコピー問題。
その後、あの事件はどうなったの?ということですが、その経緯をもとに「芸術と著作権」の問題について明和電機ジャーナルにまとめました。
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この秋は、とにかくあちこちいってます。
だんだん記憶が曖昧になってきたので、ボケ防止もかねて、久しぶりのブログ更新。
*
10月11日~13日、上海ファッションウィークにいってきました。上海ファッションウィークには、若手のデザイナーたちによる「LABELHOOD」というイベントがあります。
オタマトーンも売ってる!
このイベントに参加している上海のファッションブランド「8on8」さんから、今年の8月ごろ、「明和電機さん、ランウェイのBGMをお願いします!」とオファーがありましたので、「いいですよー」、と引き受けました。
イベント会場は、僕も何度か言った頃がある上海の現代美術館「 POWER STATION OF ART 」。もともと火力発電所だった場所が美術館になった場所です。イギリスのテート・モダンみたい。
ランウェイなので、7分ほどの演奏ですが、
1 一番ステキな体でいこう!
2 TORIWALKERのテーマ with ベロミン
3 I will survive with オタマトーン
の3曲を演奏しました。
デザイナーのLeoさんは、明和電機工員さんにまぎれても違和感がまったくない!
このショーのために、特別仕様のかわいい明和電機制服を作ってもらいました。
ショーの邪魔をしないように、おとなしめの演奏だったんだけど、大丈夫だっただろうか・・。
パンチくんの首が飛んだあと、どっと人が押し寄せてきて、その流れで誰かが持ち帰ってしまいました。おそらく、お祭りで「獅子舞のちぎれた髪の毛を持ってかえると縁起がいい」といいますが、あんなノリだったんでしょうか・・?
しかたがないので、オタマトーンのKISSバージョンの頭をつけたら、なにやら得たいのしれない生物になりました。
明和電機として2014年から参加してきました「MEEWEE DINKEE」のプロデュース業務から、このたび脱退することになりました。
2018年からは、これまでデザインの総合ディレククターであったTORICOが主軸となり、 スタイリストとして活躍する小松夕香 を招き入れ、新しいブランド「MEEWEE」を立ち上げました。
独自の世界観を作りあげる「MEEWEE」の活動を、これからは1ファンとして応援したいと思います。
今後の「MEEWEE」の活動にご期待ください。
明和電機 土佐信道
MEEWEE ホームページ > https://meewee.jp/
2018年5月2日、恩師である山口勝弘先生が他界されました。以下の文章は2004年に出版した「明和電機 ナンセンスマシーン」の冒頭に寄稿していただいたものです。明和電機に対する山口先生からのエールであり、いまでも読むと背筋がピンと伸びます。軟弱な自分の芸術家としての出発点で、いろいろな道標を示していただきました。本当にありがとうございました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ナンセンス芸術の系譜と明和電機
山口勝弘
人間にはその存在自体にナンセンスを目指す傾向がある。それゆえ20世紀の人間は、機械技術を発達させてきた。ひとつの野望に火がつくと限りなく拡大することは、アレクサンダー大王や中国・万里の長城の偉業を見ても明らかだが、20世紀の人間は機械文明を限りなく発展させ、映画『モダンタイムズ』においてチャップリンは、製造技術とその生産ラインの完成をナンセンスな営みとして表現した。
自著『ロボットアバンギャルド』(PARCO出版局/1985)に詳しいよう、機械文明の発展過程において、多くの芸術家たちがナンセンス・マシーンを発表してきた。ロボットをテーマにしたカレルチャペックの有名な戯曲『RUR』の舞台デザインを担当したキースラー。ロシア革命の中からは「レタトリン」という人力飛行機がデザインされた。イタリアの未来派では、バッラやデペッロによって「コンプレッソ・プラスティコ」と呼ばれる生物的造形が発表された。これらはロボット技術への夢を追求した、一種のナンセンスマシーンの系譜へとつながっていく。
さらに第二次世界対戦後の音楽の分野では、未来派の騒音機械の発表に続いて、電子音楽や具体音を使ったミュージックコンクレートなどが、さらなるナンセンス・アートの道を開いていった。また音楽は音を発生させる演奏行為を伴う。20世紀半ば頃から、この種の芸術的行為がパフォーマンスの分野に含まれていく。フランスのイヴ・クラインが空中へと飛び出したり、イタリアの マンゾーニ は女性モデルの身体に名前をサインし、作品とした。つまりナンセンスな行為が、美術の分野にも含まれるようになった。
あえて機械的技術を使って自壊する機械を制作したJ・ティンゲリー 、生物的な動きを見せるポル・ブリなどは、機械的技術を否定するナンセンスマシーンの一派といえよう。さらにアメリカには、機械そのものの自爆を見世物にした「メディアバーン」があった。英国ではジム・ホワイティングが、構造物から多くの自動人形吊り下げ、自分はその人形の動きの調整のために動き回るという作品を発表した。
かくして機械技術の発展の時代の中から、ナンセンス・マシーンとナンセンスな芸術行為が発生してきた。これら一連の現代美術史の背景を振り返ってみると、我らが明和電機の存在位置も明らかになるだろう。そこで最後に、明和電機の独創性として、次のことを指摘したい。
明和電機の強みは、彼らが制作したすべての作品が、最高水準の職人技(クラフトマンシップ)に裏付けられていることである。「ナンセンス=マシーン」という名前や土佐さんのポーカーフェイス、さらには軽妙な仕草の裏側に、そうした職人気質が隠れている点に、人々は気づくべきであろう。職人気質によって、作品の質が高い水準を維持しているからこそ、ナンセンスが生きてくる。そして、この極めて日本人的な気質があるからこそ、明和電機の パフォーマンスもまた生きてくるのだ。
世界中どこへ出しても通用する製品こそ、まさしく「Made in JAPAN」である。明和電機を世界的に有名にした理由もまた、そこにある。だからこそ「職人気質を忘れるな」という言葉を、彼らへの最後の拍手と共に捧げたい。
(明和電機 ナンセンス=マシーンズ:NTT出版 より)
現在発売中の情報処理学会の学会誌に、「芸術の未来」というお題でコラムを書きました。「道具(ツール)」と「物語(コンテンツ)」から読み解いたコラムですが、最初に提出した文章はボツになりました。せっかくなので、そちらのボツ原稿をご紹介します。
以下。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
SF映画の中の未来
品川プリンスホテルの映画館には、よく映画を見にいく。とりわけSF映画が好きで、ビールとポップコーンを買って、どっぷりと目の前のフィクションの世界にひたるのが好きだ。最近のSF映画でたびたび登場するのが、立体ディスプレイ。発光するさまざまなデータや操作パネルが、目の前に浮かび上がり、それをトム・クルーズのようなハリウッドスターたちが、ひっぱったり、回したりして操作する。これがなかなかかっこいい。
あるとき、VRの展示会に行ったとき、それに近い立体ディスプレーを体験できるコーナーがあった。これで自分もトム・クルーズだ!と、腕を伸ばして空中のデータをいじくってみたのだが・・・・感想は、「腕が疲れる」。
これはあたりまえで、人類はコンピューターを疲れないように操作するために、指先だけをちょちょいと動かす「キーボード」や「マウス」を作った。重たい腕は机のうえにデンと置いておけばいい。ところが立体ディスプレイを操作するためには、その重たい腕をのばし、ぶんぶんと動かさなければならない。これはもうスポーツトレーニングだ。トム・クルーズは、映画の撮影で、ぜったい腕に筋肉がついたと思う。
あと、SF映画の定番で、コンピューターやロボットが人間を襲うというのがある。ターミネーターが有名だが、こういう映画の影響なのか、「シンギュラリティ、怖いわあ・・・」と眉をしかめる女性にときどき出会う。そうかもですねー、なんて話を聞いていると、「でも掃除ロボットのルンバって便利ね。これで掃除しなくてすむ。」と言っていたりする。あなたはテクノロジーが怖いの、信じてるの、どっちなの?と首をかしげてしまう。
もちろん機械が人間を襲うことはある。第二次世界大戦は、まさに機械戦争であり、さまざまな殺人機械が人間を襲った。しかしそれを操作していたのはすべて人間である。そして銃にしろ、戦闘機にしろ、それらは目的がシンプルな「単機能」の機械だった。しかしロボットは「単機能」ではない。コンピューターとメカトロが合体した複雑な機械だ。つまりロボットは壊れやすく「メンテナンス」がたいへんなのである。
「メンテナンスをするロボットを作ればいいじゃん」と思うかもしれないが、それは医者がいまだに自分のガンを治せないのとおなじで、メンテナンスをするロボットは、修理するロボットに関するあらゆるデータと、さらに修理のための複雑なしくみを持たねばならない。これではどんどん壊れやすくなってしまう。SF映画はビジュアルだけで「しくみ」を表現する必要がない。だから現実的な限界をすっとばした未来のストーリーが描ける。
さて、その品川の映画館の下にはフードコートがあり、あるとき「青いカレー」を売っていた。味はココナッツカレーでおいしいのだが、とにかく見た目がまるでミントのアイスクリーム。写真をとってツイッターで公開したところ、まるで滝のように「うわ!まずそう!」というリアクションが流れつづけた。
ははん、なるほど、と思った。ケータイ電話やスマホで伝達できるのは「音」と「映像」だけで、「におい」や「味」は伝達できない。インスタグラムにアップできるのは「おいしそうな画像」だけであり、「おいしさ」という味は伝えられない。これとSF映画は似ている。トム・クルーズの立体ディスプレーも、ターミネーターの殺人ロボットも、「音」と「映像」という限定された情報だけで表現された未来だ。もし、「におい」や「味」の未来について感じるためには、それが伝達できるスマホが普及する必要があるが、それは現時点では不可能だ。つまり、
「未来のイメージは、それを伝えるメディアによって限定される」
のである。SF映画で未来について楽しみながらも、この落とし穴については、気をつけなければならないと思う。
10月22日(日)に開催された「篠田守男と明和電機 トークショー」の音声です。かなり放送禁止な部分もありますが、そのまんま公開いたします。ヘッドホンでこっそりお聞きください。
「篠田守男と明和電機展 ~空飛ぶ工場~ FLOATING INDUSTRY」
■会期: 2017年10月20日(金)~11月4日(土) 11:00~19:00
休館日:月、火曜日
■場所: AWAJI Cafe & Gallery
(千代田区神田淡路町2-4-6 F&F ロイヤルビル1階)
彫刻家・篠田守男氏のすべての作品のスケッチとスペックが描かれた「シノモリ手帳」。STORESで受注中。> こちらから!!
フライングタイガーのコピー商品が売られていた問題。これまでの「前編」と「中編」では、主に中国の、パクリ商品を「作る方」の話をしてきました。パクリ問題にはもうひとつ、「売る方」の問題があります。高橋くんとの対談、いよいよ後半、この「売る方」の問題について語りました。
驚愕!中国にパチモン市場 前篇はこちら!
驚愕!中国にパチモン市場 中篇はこちら!
■売る方の問題点
社 今回のフライングタイガーでの魚コードUSBのコピー商品の件で、僕がびっくりしたのが、フライングタイガーという世界的なブランドで、堂々とコピー商品を売っていたこと。全世界に30か国で、700店舗という。今までだったらコピー商品は、もっとマイナーな市場で売ってた。
高 違法マーケットとか、闇市のようなグレーな場所でしたよね。
社 そう。10年ぐらいまえに、魚コードのストラップバージョンが中国でパクられたことがあったのね。売ってたのが見つかったのは、香港の女人街っていう、違法コピー商品をバンバン売ってるマーケット。僕もそれを現地で目撃したんだけど、明和電機のより性能があがっていて、なんと光るようになってた(笑)。
高 さすが!
社 で、パッケージには「三和電気」って書いてあった。どこの会社?キャッチコピーも「ミスタリ ピカピカ魚骨」。
高 あはは!ミステリーじゃなくミスタリ!
社 生産元のキューブさんに、「これって、誰がパクったのか、調べられないんでしょうか」って聞いたら「わからないんです。調べていくと、最後にマフィアに行きついたりして・・お手上げです」って言ってました。
高 こわすぎます!
社 でも、今回はそんなグレーな世界ではなくて、表参道や渋谷にどーんとお店がある、世界でも有名なフライングタイガーでしょ? 一体何が起きてるの?と不思議に思いました。
■マスプロ芸術
社 明和電機では「一点もののふつうの芸術を、大量生産したい!」ということで、「マスプロ芸術」というのをやってきました。魚コードは、1995年にそれをはじめて実現したもの。最初に作ったのが、アートとして作った一点ものの魚型の100Vの延長コード。
社 それを1995年大量生産用にブラッシュアップして100Vの延長ケーブルとして発売しました。
高 でっかいやつですね。
社 はい。そのあと2001年に形を縮小して携帯ストラップバージョンで発売しました。
社 そして、さらに2013年には同じ形でUSBバージョンが発売。
高 今回コピーされたのは、その2013年に作られたやつだ。
社 フライングタイガーの一件は、構造だけを見れば、自分が作ったものが大量に生産され、しかも世界じゅうで売られているので・・
高 まさに「マスプロ芸術」が目指している世界。
社 そう。だから渋谷で売られてるのを見たときは、まるで川の源流に放流した鮭の稚魚が、川をくだって、太平洋までいって、りっぱになって源流にもどってきたみたいな感じしたよ。
高 あはは。鮭と同じですか!
社 なんか「おかえり!」って思いましたもん。
高 ははは!わかります!僕もパチモンをはじめて見たとき、ちょっとうれしかったです。「おまえ、世界に出てったんだなあ」って。
社 ですよね。でも問題は、出世して、世界からもどってきた製品に「明和電機」って書いてなかったこと・・・「フライングタイガー」って名前になってた(笑)
高 ちがう家の子になって、もどってきちゃった(笑)
社 そう、よその子になってもどってきた。しかも大量に増えて。「おまえ、僕の知らないところで、いつのまにたくさん子供作ったんや!」みたいな。
高 でも逆に言ったら、自分が作ったものが、何万個という数で広がるだけの世界的な魅力をもっているという一つの証明でもあるかな?
社 だね。それはうれしいけど、なにが今回問題かというと、世界的な企業が、個人から「センス」をコピーして、自分のところの「センス」として商品を売ってたとこですね。
高 そこはダメですね。
社 フライングタイガーのHPの会社の理念には、「いつでもユーモアいっぱいのデンマークデザイン」「コペンハーゲンにある本社のイノベーション&デザイン部門ではアイデアやコンセプトをもとに実験を行い、ユーモアいっぱいの商品を開発します。」「世界で活躍する有名アーティスト達とコラボレーションを行います。」と、しっかり買いてある。
高 いつのまにか魚コードがデンマークデザインになってた。
社 知らぬまに、明和電機もレゴと同じ、デンマークデザイン。もしかして、ウケるんかな?明和電機。デンマークで。
高 いけるかもですね。
社 ITの世界では、いかに優秀なソースを、効率よく組み合わせて、単時間で最大の効果を出すか、みたいなのが当たりまえだから、それが、モノ作りの方まできたってことなんですかねえ・・・。
高 情報よりのモノつくりなら、著作侵害には逆に敏感なのでは?
社 大手ほど、著作権には目を光らせてあるはずだからね。ほんと不思議なのは、グーグル検索で「魚 USB」と打ち込めば、魚コードUSBがずらーっと出てくる。なぜ、そんな簡単な手間をしなかったのかな?
高 安く大量に売るようなビジネスモデルだとだんだんと雑になるんでしょうね。
社 作りきり、売り切りで、次から次へと、何万個もさばいていかないといけない。そういう効率化かあ・・。
■どうやって売るか?
高 僕は今、「パチパチクラッピー」みたいに、オリジナルの製品をマスプロダクトで作りはじめているんですが、いかに売るか?ということをすごく考えます。
社 売ることは、作ることと同じぐらい重要だからね。
高 おもしろい製品のプロトタイプができても、それを次に売る、という段階で、「どこに売って」「どこにひろげて」の大変さというのをすごく感じる。だから大手玩具メーカーの価値って、そこがほとんどだと思うんです。
社 そうだね。フライングタイガーみたいに店舗を700店舗持っていれば、大量に製品を量産しても、さばけるからね。
高 そうやって販売網ができていれば、あとは、いかにおもしろいものを見つけだすか?という考えになる。そしてそこに中国のパクリ工場と巨大見本市場がぴたりとはまった。
社 どうしても、なにかを作りだす「MAKE(メイク)」の考えよりも、いかに安く面白いものを見つけるかという「CHOICE(チョイス)」の考え方になる。
高 最近、面白いメディアアートやガジェットのプロトタイプを作れるひとがたくさんでてきた。それをうまく量産の設計にして、ガッと世界で売って、広めて、なおかつ、作ったひとが第一人者として報酬が分かる仕組みがないなと思っていて。今回の中国のパクリ工場のような、量産できる工場がすでにあるのだから、流通に乗せられるしくみ持っていれば実現できるんじゃないかと。どうですかね?
社 それは理想的。僕もずっと「マスプロ芸術」で目指しているところだけど、やっぱり後半の「売る」仕組みができていないとだめで。資本があれば、前半の「量産」はできるんだよね。パチパチクラッピー、100円の売価だったらこれ1つ作るの30円でしょ?1万個つくっても30万だもんね。でもそれを売るとなると・・・
高 やっぱりたいへんですねえ、自分で1万個売るのは・・。
社 フライングタイガーや日本の100円ショップといった小売店は、やっぱりたいへんな努力をして、リスクを持って店舗を拡大してきたから、それができている。そこに個人や小さい規模ではかなうわけがない。店舗を持つリスクを避けるとしたら、そこはネットしかない。
高 ネット?
社 そ。産地直売をやる。または販売代理業や、配送代理業にたのむ。
高 そういうことですよね(笑)ネットで自分で売るか。はたまたそれレベルで何かやるか…、うーん、リスクしかないな…
社 リスクしかないですよ(笑)小売ってやっぱり、次から次へと売りさばかないといけないですから。個人は広告宣伝力もないし・・・。
高 たいへんだー。
社 あ、でも、個人がやれる方法として、明和電機の「おまつりモデル」っていうのあるのね。
高 お。なんですか?
社 明和電機って、神社の「おまつり」みたいな活動をやってるので、つぶれずに24年間もってきた。その仕組を見ると、まず、アートを作ります。これがお祭りでいう「御本尊」。そして明和電機はライブをしますが、これが「御みこし」みたいなイベント。そしてライブや展覧会ではポップアップショップを出すんですが、これがお祭りでいう「屋台」。
高 なるほど、「御本尊」と「御みこし」と「屋台」ね。
社 お客さんは、アートを見てありがたい気持ちになって、ライブを見て興奮して、ポップアップショップという屋台で商品を買って帰る。この3つをね、ポンポンとフットワーク軽くやってます。で、それぞれ独立してて、わずかだけど収益をあげてる。それがあわさって、24年間生きてる!
高 なるほど!
社 大企業ができないのは、こうした小回りがきくシステムや、スピード感。どうしても、僕らは大企業がやることをモデルにしがちだけど、そうではなく、小さいからこそできる方法があるはず。SNSなど便利なツールもあるしね。
■ネガティブからポジティブへ。
社 今回の一件で思ったのは。SNSってやっぱり情報がどんどん繋がってしまうんだなーと。誰か知らないひとが買ったものを僕が知って、世界にいって拡散してあっという間にこう繋がってしまう。
高 燃えやすいですからねー。
最近、ネガティブなつながりが多いじゃない。何か悪いことがあってそしてネガティブの方へいくと、オリンピックのエンブレム問題のときのようにたらみんなが叩き合ってしまう。そうではなくて、もっとこう、「ネガティブから~ポジティブへ~!」にできんかと!
高 なんすかそれ?(笑)
工員 マック赤坂ですね。
高 しらないな(笑)
社 とにかく、ポジティブに考えていくと。
高 なるほど、逆手にとって。
社 ネガティブに考えていくと、やがて弁護士が入ってきて、戦いあって、お互いが消耗戦になってしまう。それってクリエイティブでは全然ない。そうでなくて、お祭りにして、楽しんだほうがいい。いまのところフライングタイガーさんに「どう?お祭りでパーッといきません?」ってアプローチしてるんだけど、もう全然乗ってこないね(笑)
高 そうですね、めんどくさいなーって思ってるんでしょうね(笑)
社 いやなとこふんじゃったなーって(笑)。のどに刺さった魚の骨みたいに。
高 骨だからねえ・・・
【明和電機ニュース】
爆笑問題さんの番組、「探検バクモン」に出演します。
「世界を笑わす!発明工房」
■放送日時: 2017年04月26日(水) 午後8時15分~午後8時45分
■放送局: NHK
http://www4.nhk.or.jp/bakumon/x/2017-04-26/21/26147/1665198/
「カブリマシーン8」
コンテンポラリーフード&リカー「PAVILION」にて、2017年5月14日(日)、明和電機のディナーショー「カブリマシーン8」を開催します。
明和電機が開発してきた数々のナンセンスマシーンの中から、新作を含む8つのマシーンが登場。明和電機の自動楽器の演奏に合わせて、摩訶不思議なパフォーマンスを繰り広げます。
ディナーショー概要
■日時: 2017年5月14日(日)
1回目 13:15-15:15(開場13:00 演奏13:45~)
2回目 17:00-19:00(開場16:45 演奏17:30~)
3回目 20:15-22:15(開場20:00 演奏20:45~)
■定員: 各回42名
■会場: PAVILION
(東京都目黒区上目黒1-6-10 中目黒高架下)
■料金: musicチャージ 6,000円
(フード、ドリンク別料金/1ドリンクオーダー制)
■申し込み: http://dinnershow170514.peatix.com/
特設サイトはこちら >http://www.pavilion-tokyo.com/event/201705_meiwa.php
〈前篇〉高橋君がみてきた驚愕の中国パクリ市場の現実。そしてそこにつながる大型小売店。そうした現実の中で、個人のクリエーターは、どうやって自分のアイデアをパクられずに作ればいいのか。今回はこのふかーい問題について、高橋君と対談しました。
驚愕!中国にパチモン市場 前篇はこちら!
■パチモン商品の分析
中国でコピーされた「パチパチクラッピー」。どんなふうにコピーされたのか、興味あるわー。細部をみていくと、まず大きくちがうのは手の素材。
高 そう!
社 ホンモノはシリコン製。しかも中味がつまってる。・・・かなり重たいですね。
高 これでパチパチっと人間の拍手とおなじ柔らかい音がなるというのがポイントです。
社 一方、パチモンは・・
高 中身がすっからかん!空洞になってる。
社 薄っぺらいプラスチックでできてる!
高 しかも、爪とシワついてる(笑)
社 パクった人のこだわりがここで出てるんだろうな。白いだけでは手に見えないと思ったんでしょうね。
高 いちおうデフォルメしたつもりなんすけどね。
社 あと、金型の割り方がちがう。ホンモノはボディが左右にわかれるけど、パチモンは前後になってる。
高 そして分解すると、中の機構もごっそりちがいますね。
社 シンプルになってる?
高 すごくシンプルになってますね。簡単なしくみで、爪がひっかかって、抜けたらパチンと音がなる。
社 なるほどね
高 あちこちシンプルになってるんですが・・使ってみると、100円パチモンのほうが、軽くて操作が気持ちいい!
社 拍手の音も、パチモンの方が良くない?
高 そうなですよー。これでいいんじゃないかと。
社 パクッた方が性能がよい!安く作るために、部品点数をへらして、組立工程も簡単にして、いろんな工夫の結果が製品の質の良さにつながった・・ゼロ戦みたいだな。
高 僕も商社がパクりと言うので、どんなものかと疑ってましたが、これを見て納得しちゃいました。なので契約を結び、「廉価版」と呼んぶことにしたんです。むしろ、ここまで進めてくれてありがとうって感じで(笑)
社 最大のポイントは手だね。中身がつまったシリコンじゃなくて、空洞のぺらっぺらになってる。この選択は、高橋くんはできなかったでしょ?
高 できませんね。
社 わかりますわかります。だってここが高橋君の一番のこだわりだもん。クラッピーの開発の原点には、大学時代からの「拍手マシーン」の歴史がありますもんね
高 はい。「音手」という拍手マシーンで、いかに人間の手の素材を再現し、機械に人間のような音の拍手をさせるか、という研究をしていました。
社 そしてたどりついたのが、シリコン製の手。だからそこを捨てるなんて発想はでてくるのはむずかしい。
高 でも、このパチモンを見たときに、あ、こういう方法もあるのか、と
社 これって、すごく重要なポイントだと思うよ。マスプロにおいて。オモチャのような大量生産品を作るとき、「何を残して、なにを捨てるか」というのが大事。中国製は、シリコンという素材を捨てることで、100円という価格になり、かつ、操作感もよくなった。
高 勉強なるなー
社 僕、このパチモンを見て思うんですけど、この設計をしたひと、相当センスがあると思うんです。もしかしたら、高橋君みたいに、若い世代かもしれない。いままでみたいにただパクるというんじゃなくて、ちゃんと今の時代のセンスを持っていて作ってる。だとしたら、てごわいです。だって、昔の日本がそれだったから。めっちゃ軽いトランジスターラジオや電卓を作ったりしてたからね。
■オモチャがコピーできる時代
社 しかし、今回、、中国のパクリ市場、想像以上にすごいことになってて、びっくりしたね。
高 規模感がすごいです。
社 ちょっと前の音楽業界みたいなことになってる
高 ん、どういうことですか?
社 レコード業界の大発明は、音楽というコンテンツをプラスチックに刻んだことだった。音楽そのものは物質ではないけれど、エジソンがそれを物質に転換した、というところが大発明。
高 エジソン、えらい。
社 レコード会社という「プラスチック販売会社」は、音楽というコンテンツをプラスチックに刻むことで、バカみたいに安いプラスチックの価値を、何百倍にもふくらまし、さらにそれを何千枚と売った。
高 あはは、プラスチック販売会社。
社 アホみたいにもうかった。バブルのときなんか、CDというプラスチックの板が100万枚売れるなんて、あたりまえだったからね。
高 一枚3000円~4000円しましたからね。
社 明和電機が1995年、ソニーミュージック時代にレコーディングしたスタジオは、某有名ミュージシャンのスタジオだったんだけど、「ここは南国のリゾート地か」っていうくらい豪華だった。東京のスタジオだけど。
高 バブルだ!
社 でもCDの時代の悲劇は、プラスチックからコンテンツをはぎとれるようになったこと。みんなパソコンという「コピー機」と「通信機」が合体した機械を持つようになったので、バンバンCDをコピーして、ネットにばらまくようになっちゃった。
高 あ、そっか。
社 明和電機も、最初のころはCDが大きな収入源だったから、それが売れなくなったから大変で・・・ソニーミュージックも明和電機のマネージメントから撤退しちゃった。でもそのあと、明和電機はオモチャを作るようになった。オモチャも、プラスチックに「あそび」というコンテンツをきざんだものなんだけど、オモチャはCDとちがって、プラスチックからコンテンツをひきはがせない。
高 あ!なるほど!たしかにCDみたいにひきはがせない。
社 だからこれはCDとちがって安心だ、パクれない!とずーっと思ってた。「物質最高!いえい!」って。ところが今回の魚コードUSBも、パチパチクラッピーも・・
高 あ!やばい!、プラスチックからコンテンツを勝手にひきはがして量産してる!
社 そうなのよ!3Dプリンターとか、3Dスキャナーとかが安価かつ高性能になってきたので、オモチャというプラスチックから形のデータを簡単に引きはがせるようになった。さらに、今回の中国のパクリ市場みたいに、その規模で、モラルなくやられると・・
高 ぎゃー、だめだー。
社 あはは!だから、やばいんですよ、この業界も。
高 好きな形をはぎとれるんだ!
社 かたちだけはなくて、しくみもはぎとれる。
高 たいへんな時代だ・・・
社 おそらく近いうちに、スマホにも3Dスキャナーがあたりまえに搭載されるし。そしてクラウドにはみんながアップした3Dデータがどんどんふえる。すると保存されるデータの精度もあがってくる。一方で3DプリンターやCAMといった製造側は安くなる。どんどんコピーがしやすくなる。
高 あー。
社 だから最近、クラウドファンディングで発売する前に中国でつくられちゃう問題があるじゃないですか。
高 あります、あります。最近でいうと、四角いキューブでできたスイッチをかちかちやるやつ。
社 なんだっけ?しかくいやつ?どれ?
高 これです。ただカチカチして 遊んで集中力高めるみたいな。キックスターターの時では7億円をあつめたんですけど。このあいだ中国行った時、まあ めちゃくちゃこれ売ってるんですよね(笑)そこらじゅうに。簡単に作れるんで。
社 ぎゃはは!パクリやすそー!
高 中国のパクリ工場としてはこれめっちゃいいネタだ。スイッチ入れてつけてプラスチックの形だけなんで。こういうの大好きなんですよ。
社 たしかに、機能が単純だからなあ。
高 もう1個、ハンドスピナーっていう。これまた集中力をたかめるアイテム。もともとアメリカで流行ったらしいんですが
社 へー。しらなかった。
高 やっぱりに中国行ったらこれが、めちゃくちゃあるんですよ。どこの売店にも。本物は139ドル以上するらしいんですよ
社 え…1万3900円??高い!
高 それが中国製だと8ドルぐらいで売ってました。
社 800円(笑)
高 もっとねぎったらもっと安く買えますよ(笑)
社 あかんあかん(笑)
高 金属の加工、プラスチックの加工、ちょっとやっただけで作れるもの。
この辺も怪しいのは、金型おこして簡単に作れるので。
社 なるほどね
■パクラレないためにはどうする?
高 こうみると、オタマトーンはすごいですね。まだパクられてない。
社 2008年に販売はじまりましたけど、まだコピー消費は出てないからね。シリーズのトータでル50万個ぐらい売れてます。オタマトーン。
高 え!すごい!中国のパクリ工場が、なんとかコピーしようとトライしたと思いますけど(笑)
社 わはは。形はコピーできるけど、しくみが難しすぎて、量産できないんだと思う。このしっぽ部分のスイッチがむずかしくて、不良品がたくさん出る。歩留まりが悪い。
高 あー、パクリ工場も、最初は「んー、どうやって作ってるのかなー?」で、「んーうまくいかないなーコストかかるー」となって、最期に「はいはい、やめた!やめた!」って
社 おこってオタマトーンを壁に投げつけたでしょうね(笑)
高 生産を行った(株)キューブさんが、中国で作るとき、最初は不良品だらけだった?
社 そう。それをキューブさんと工場ががんばって、すこしずつ不良率をさげていったから、現在はコピーされない。その工場しか作れない。
高 なるほど。そこまでいってるんですね。
社 パクられないためには、技術的にそういうものを持つかだなあ。
高 あー
社 なんか、パクりやすさを、数値であらわせないかな。単位は・・・「パクル」?
高 わはは、「ルクス」とか「モル」みたいな
社 魚コードは形だけだからパクリやすい「80パクル」。でもオタマトーンはしくみがむずかしいから「10パクル」みたいに。
高 ドラえもんとか形が丸くて単純だから、「90パクル」だ。
社 ベイマックスはもっと単純だから「99パクル」だな!
高 ぎゃはは
社 とにかく、パクルを下げないといけない。幸い音楽と違うのは、音楽はものすごい難しい曲を録音しても、簡単にコピーしてパクれるけど、オモチャは難しい作りはパクりにくくなる、ってことだね。
高 それは良い面だ
社 僕が危険だと思うのは、電子部品のユニットを組み合わせただけで出来る電子ガジェット。最近多いじゃない?あれはもう、一発でパクられる。「90パクル」。
高 パクリにくいといえば、朝日玩具さんで見たビリビリガジェット。
社 なんですか、それ?
高 ペンの形で、ノックしようとするとビリ!ビリ!ってくる。
社 簡単にパクれそうだけどね。
高 その商品の検品を人間がやってるんですが ビリビリするか肉体でチェックしないといけないので、みんなつらすぎてやめてっちゃったらしいです(笑)
社 わはは! そうかそうか。検品のつらさのハードルをあげとけばコピーされない商品もつくれる!
高 「だれも検品してくれいんだよー」って言ってました。
社 あとはオタク向け市場かなあ。中国でコピーしても、文脈がわかるところでしか売れない。その国に著作権の考えがしっかりあれば、保護できる。
高 なるほど。
高 そうでなければ、ディズニーみたいに、がちがちに権利を警備していくしかないね。でもそれは個人では無理。
高 うーん、たいへんですね・・。
<つづく>
魚コードUSBのコピー問題から高橋くんとの対談。今回は「モノを作る」という点でのパクリ問題でしたが、いよいよ<後半>は、「モノを売る」という点でのパクリ問題について、対談します。乞うご期待!
【明和電機インフォメーション】
明和電機が2003年から毎年開催している、会社の事業報告会のスタイルで行うライブ・ショー、それが「明和電機・事業報告ショー」です。日本のサラリーマンが愛するプレゼンツール「パワーポイント」を使い、一年間の活動報告と、これからの活動予定を、社長の軽快な爆笑トークを交えて紹介します。 2016年度の明和電機は、上海にて広大なスペース(3000㎡)の美術館での個展を成功させ、オダギリジョーのライバル役であった「重版出来!」のドラマ出演、新商品「オタマトーンテクノ」の発売、模型の祭典「ワンダーフェスティバル」への参加など、多岐にわたる活動を展開しました。 また毎回ユニークなゲストをお招きしてのライブやクロストークもコーナーでは、二胡奏者のKiRiKoさんをお迎えし、明和電機の電動楽器と中国の伝統楽器との合奏、また海洋堂社長の宮脇修一さんをお迎えし、「ワンフェス」初出展の裏話や新商品開発の話などをお聞きします。 また、バイバイワールド株式会社の高橋征資さんをゲストにお迎えすることが緊急決定!魚コードUSB騒動について徹底解明します。 ユニークな明和電機の活動のすべてがわかるイベント、「事業報告ショー2017」に、みなさまどうぞご来場ください。 ■日時 2017年4月14日(金) 開場 18:00 開演 19:00 ■会場 スクエア荏原 ひらつかホール(〒142-0063品川区荏原4-5-28) ■チケット 前売り 2,500円 / 当日 3,000円 一般発売・・・3月18日(土)10:00~4月13日(木)21:00まで 前売りチケットは社長のイラスト付きオリジナルチケットをお送りします!サイン入り! チケットのご購入はこちらから→ https://maywadenki.stores.jp/ ※発送の関係上4月9日以降にお買い求めの方は、当日受付にてチケットをお渡しいたします。明和電機事業報告ショー2017 一般前売チケット販売中!追加ゲスト決定!
詳細
明和電機の魚コードUSBに限りなく似ているUSBケーブルが、フライングタイガーで売られていたという問題。じつはそれと同じような問題にまきこまれた人が明和電機の知り合いにいた。バイバイワールドの高橋くんが作った「パチパチクラッピー」がなぜか100円ショップで売られているという・・。今回はその高橋くんをお迎えし、中国のコピー商品市場に実際に取材にいったときの驚愕の体験と、そんな時代にもの作りのクリエーターはどう対応すればよいか対談しました。まずはその前編。
社 ども!高橋くん
高 ごぶさたですー。
社 今回ね、明和電機の代表的な製品である魚コードUSBにかぎりなくものすごくそっくりなストラップが、「デンマークのワンコインショップ、フライングタイガー」で売られてまして・・・
高 ネットで見て爆笑しました。逆に仕入れて売っちゃった。
社 でも、実は高橋くんも、先日、同じような境遇にあっていましたね。「日本のワンコインショップ」で!
高 わはは!そうなんですよ!
社 その辺をお聞きしたいんですが。
高 僕が2012年に、オモチャ会社のキューブさんと組んで発売した「パチパチクラッピー」(写真左)という、拍手をするおもちゃがあるんですけど、これがいま100ショップで売られています(写真右)。
社:それはパチモンですか?
高:いえ、僕も認めているので、パチモンではないです。名前は「パチパチクラッピー」ならぬ「パチパチトールくん」ですけど。
社 オリジナルはいくらだっけ?
高 日本円で1500円。
社 その1500円が、なんと、100円ショップでは・・
高 もちろん!100円ポッキリ!
社 ははは! 安すぎる! そもそも、なんで100円ショップで売られることになったの?
高 ある日、パチパチクラッピーを製造した(株)キューブの藤田さんからメールがきたんです。
「中国の商社から次のような連絡がありました。
“パチパチクラッピーによく似た製品を作りたいので、許可をください”
要するに、パクリ製品だと思います。” 。」
社:なんだそれ!ダイレクトすぎる!
高:僕も食べてたポテトチップス、パソコンの画面に吹き出しましたもん。
社:そっか、パクリ製品を作った工場ではなく、中継ぎをする商社から連絡があったんだ・・。商社の時点でパクリとわかってたんだ。
高:はい。その商社は、中国ですでにパチパチクラッピーのパクリ製品を、ニセモノとは知らずに工場から仕入れて、日本の100円ショップに卸そうとしてたんですね。でも、たまたまその商社に60歳の日本人担当の人がにいて、その人が中国製品にはパクリが多いから、一応調べておこうと・・・としらべたら「あ、やっぱりあったよ」みたいな。
社 あぶねー!その人がいなかったら、そのまま100円ショップで売られてたわけだ。
高 商社としては、すでに工場に発注してしまってるから、捨てるわけにはいかない。そこで「こういうオモチャをつくってるのは、たぶん日本の めちゃめちゃ小さい会社ですから言ったら許可くれんじゃない?」みたいな感じのノリでいってきた。
社 すごいなー。つまり、ニセモノを作った工場は、すでに金型をおこして、受注をとるためのサンプルを作っていたということですね。
高 そう!工場が勝手に作ったサンプルを、商社がみつけて、100円ショップにプレゼンしたら通ったみたいな仕組み。
社 そして商社が量産中に気づいたと?
高 販売オッケー出た後に調べたらしいんですよ。
社 100円ショップ側との話の買い付けが決まったあとか・・・
高 もう何万個も生産しているさなかでしょうね。
社 こわー!
■驚愕の「パクリ・シティ」で工場見学
社 そして、高橋くんは、そういうパクリ工場がたくさんある中国の場所に自腹で調査にいったんですよね?えらいなあ・・・
高:いったいどんな場所なのか興味がありまして。 行ってみたら、とんでもない場所でした。深圳(シンセン)から新幹線で2、3時間いったところの汕頭(スワトウ)市っていうところがありまして、そこが国を挙げておもちゃの街といって売り出してる。
社:興味深い!
高 まずは、例の商社にいってみました。
社:わはは、玄関に「いらっしゃいませ!」って日本語が。
高:はじめから日本と取引する気が満々。ここは百均向け商品をたくさんやっているそうです。この商社はちゃんとした会社で、オリジナルの安価な玩具をたくさん取り扱ってます。
。
社 なるほど~。ここはちゃんとした会社なんですね。
高 ここはショールームなんですけど、百均のおもちゃ売り場を見ているかのよう。ブーブークッションとか、斧のオモチャとか。
社 あー、ハロウィンとかに出てくるやつだ
高 で、次におもちゃ工場がたくさんあるとこへ行ってみた
社 大田区みたいな感じ?
高 スケールがぜんぜんちがいます。おもちゃの工場は何万とあって、プラスチックの射出成型を激安で、あちこちでやってて。もう、おもちゃだったら作れないものはない。 それがね・・こういう感じなんです
社 え!!?なにこれ?これ廃墟じゃなくて??
高 これ工場なんですよ(笑) 中では絶賛稼働中。
社 ほ~~!まあ、作るためなら外壁は関係ないか…
高 こんなグレーな工場がめちゃくちゃあるんですよ(笑) で、中をのぞくと、こんな感じ
社 あ、意外と小規模なんだね。父親がやってた明和電機の、はじめのころを思い出す。
高 小規模なんです。小規模なんですけど、1日何千個とか作ってる。中国茶振舞われながらこういう生産内をみせてもらいました。
■驚愕のオモチャ展示場
高 こういう工場の中には、自分たちでオリジナルの製品を作る工場もあるんです。でも、作ってもなかなか売ることが難しいじゃないですか。そこで、スワトウ市ではおもちゃの展示場を運営するというビジネスが流行ってて。
社 おもちゃショーやギフトショーみたいな、見本市ということ?
高 そうです。ですが、期間限定じゃなくて、365日。
社 げええ!おもちゃショーが1年中やってるってこと?
高 そうです。しかも、その規模が、東京ビックサイトの比じゃないぐらい大きいんです。ビックサイト規模のサイズが3個。その他小さい規模の合わせたら10個以上ある
社 おもちゃだけで!?(笑)
高 おもちゃだけで(笑)
社 常設で!?(笑)
高 常設で(笑)
社 だめじゃん・・・勝てへんやん(笑)
高 いつでも見てくださいの状態。で、そこに世界中のバイヤーがくるんですよ。安くて、ちょっと掘り出し物みつけに。
社 世界じゅうからくるのか!
高 僕がいった時も、頭にターバンまいた中東のバイヤーが、メッチャおもちゃを抱えてましたよ(笑)
社 ぎゃはは。
社 うわ!やる気満々だ!入り口に立ってるキャラクター、気持ちわるい・・
高 で、中身はこんな感じ。
社 え?え?これデパートじゃなくて常設のおもちゃの展示場なの?
高 この写真だと広さが伝わらないんですけど、めちゃくちゃ広いフロアにパクリのおもちゃだらけ。それが6階まで全部あるんですよ(笑)
社 あかん!あかん!
高 これね、カテゴリー分けされてなくて、いろんなおもちゃがばんばん目に飛び込んでくるんですよね。もうパチモンだらけ。早いですよ。ポケモンGOなんてすぐつくっちゃいますよ。もちろん、許可なんてとってない。
社 (笑) ひどいねこれ
高 ドラえもんとアイアンマンがミックスしてるオモチャがあったり。パクリミックスですよ。(笑)
社 同じ型を使ってるんだね、どっちも使えるように。
高 で、バイヤーは、気になったものをカートに入れていくんですよ。そこには全部タグが付いてて、会計をすると「このおもちゃを作った工場を紹介します~」ってなる。
社 なるほど、そこで発注契約のマッチングが成立するわけだ。
高 展示場の売り文句は、「スペースを1年間工場にかします。世界じゅうから死ぬほどバイヤー見に来ます」。
社 そっか、じゃあ、パチパチクラッピーのニセモノはすでに作られていて、この展示場に置かれてたってことなんだね。
高 そうなんです。それを中国の商社が見つけて、「これ、いいじゃん!」ってなった。
社 なるほどなあ、じゃあ、魚コードUSBのニセモノもすでにここあった可能性もあるのか・・。
高 中国で作ってるんですか?
社 パッケーにメイドインチャイナってかいてある
高 じゃあ、可能性はなくはないですね。
■日本のオモチャをパクるのが効率的
高 中国のこういう厳しい競争をしている工場は、少しでもオリジナル商品を作ってヒットを出したいと思ってる。でも、オリジナル商品を企画するほどの企画力もないし、コストもかかる。とすると・・
土 日本のおもしろいオモチャを見つけてきてパクるのが効率的!
高 ですね。「これが1500円!?うちだったら200円でいけるよ~」って、さくっと金型作って、サンプルを展示場においておく。そうすると、なんもしらないバイヤーが 「これすばらしいじゃん!しかも200円!買いだ!」ってなる。工場は何万個と生産し、バイヤーも激安で仕入れたので、お互いしめしめ、となる。
※商品の流れ図
社 今回のフライングタイガーのUSBケーブルは、明和電機の魚コードUSBとまったくおなじ形だから、フライングタイガー社内でデザインしたものじゃないのはあきらか。
高 もし社内デザインだったら、よけいタチが悪いですね。
社 だとすると、やっぱり、商社からのプレゼンで決めたか、または社内のバイヤーがこういう展示場でみつけたんだろうなあ。
高 中国の商社は、こういうガラクタの山からセンスのあるものを見つけて、大口の小売店に紹介するのが仕事ですからね。
社 で、高橋くんがラッキーだったのは、たまたまその商社に日本人の方がいて、商品がパクリかどうかを調べたから、事件にはならなかった。
高 ですです。僕にわざわざ許可取りに来る、というのは、ほんと特殊だったのかもしれないですね。
社 その商社の日本人の方ってどんな人?
高 60歳くらいのおじさんで、とても良い人でした。中国のぱくり天国を変えたいと思っていて、わざわざ定年退職後に中国に移住して。
社 リタイヤ後に中国へ!
高 中国がちゃんと権利を取って、オリジナルを国内で作れるようになったほうが良いんじゃないかって思ってる人だった。
社 志が高い! そして、100円ショップさんも経緯を理解し、高橋君とちゃんと契約を進めて合意し、正式に発売したわけだ。筋はちゃん通ってる!えらい!
高 でも・・・なぜそういう人が、フライングタイガーにはいなかったんでしょう?
社 そこが不思議なところ。世界30カ国で展開している大企業なんだから、社内に商品のライセンスのチェック部門がぜったいあるはず。
高 そうですね。中国はパクリ地雷だらけなんだから。
社 たとえば、グーグル検索で、「USBcable fishbone(USBケーブル 魚の骨)」と打ち込んだら、明和電機の魚コードが出てくる。なぜそんな簡単なことをその部署がやらなかったのかと。
高 なんでも簡単わかる時代に。
社 デンマーク本社がまずそれをやってなかったわけだし、日本の受け皿になってるゼブラジャパン株式会社も、それをやっていなかった。そもそも「日本のセンスを吸収して本社にフィードバックしたい」とフライングタイガーの社長も語っているのに。なぜ日本の商品市場を見ていなかったんだろう・・?
高 なんですかね?本社からの流れしか見てないんですかね?
社 うーん。とにかく中国で作られたニセ魚コードUSBが、みごとにそういう目をくぐり抜けて、日本まで泳いできたということか。魚だけに!
高 苦労したのか、骨だけになってましたけどね(笑)
社 いやでも、この中国の現状はショックだわ。「fabカフェでモノつくり」とか「クラウドファンディングで僕も商品化めざす」とか、そんななまっちょろいこと言ってる場合じゃないですね、これは。
高 ですねー。
(つづく)
後半は、このパクリ時代に、クリエーターはどう対処したらいいのか、さらに踏み込んで高橋くんと対談しました。乞うご期待。
【明和電機インフォメーション】
明和電機が2003年から毎年開催している、会社の事業報告会のスタイルで行うライブ・ショー、それが「明和電機・事業報告ショー」です。日本のサラリーマンが愛するプレゼンツール「パワーポイント」を使い、一年間の活動報告と、これからの活動予定を、社長の軽快な爆笑トークを交えて紹介します。
2016年度の明和電機は、上海にて広大なスペース(3000㎡)の美術館での個展を成功させ、オダギリジョーのライバル役であった「重版出来!」のドラマ出演、新商品「オタマトーンテクノ」の発売、模型の祭典「ワンダーフェスティバル」への参加など、多岐にわたる活動を展開しました。
また毎回ユニークなゲストをお招きしてのライブやクロストークもコーナーでは、二胡奏者のKiRiKoさんをお迎えし、明和電機の電動楽器と中国の伝統楽器との合奏、また海洋堂社長の宮脇修一さんをお迎えし、「ワンフェス」初出展の裏話や新商品開発の話などをお聞きします。
また、バイバイワールド株式会社の高橋征資さんをゲストにお迎えすることが緊急決定!魚コードUSB騒動について徹底解明します。
ユニークな明和電機の活動のすべてがわかるイベント、「事業報告ショー2017」に、みなさまどうぞご来場ください。
■日時 2017年4月14日(金) 開場 18:00 開演 19:00
■会場 スクエア荏原 ひらつかホール(〒142-0063品川区荏原4-5-28)
■チケット 前売り 2,500円 / 当日 3,000円
一般発売・・・3月18日(土)10:00~4月13日(木)21:00まで
前売りチケットは社長のイラスト付きオリジナルチケットをお送りします!サイン入り!
チケットのご購入はこちらから→ https://maywadenki.stores.jp/
※発送の関係上4月9日以降にお買い求めの方は、当日受付にてチケットをお渡しいたします。
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高校から大学時代中学校2年生でガンプラの「GM」を作ってから、プラモデルや玩具などで遊ぶことはぴたりと止まってしまいました。そしてこのころから「将来自分は芸術家になりたい」という小さい頃からの夢を、現実的に考えるようになっていました。
それまでは変身サイボーグ1号の「1/6」サイズや、ミクロマンの「1/18」サイズ、田宮のミリタリーの「1/35」サイズ、ガンプラの「1/144」サイスなど、いろんな「1/x」サイズで遊んできました。しかし芸術家になるためには、「1/1 サイズの自分の物語」を作り上げなければなりません。そのため、アニメや玩具の世界の「1/x サイズの他者の物語」に費やす時間が減ってしまったのです。
最初に自己表現としてのめり込んだのは、意外にも「絵画」ではなく、「音楽」でした。中学はブラスバンド、高校はバンドとコンピューターミュージックにどっぷりはまりました。海洋堂の宮脇社長は、「色気づいてくると、模型やってた子らも、バンドとか“ モテ” の方へいってしまう」と嘆いていましたが、僕はモテたいという欲求よりも、打楽器のメカニズムや、コンピューターミュージックのプログラムという「1/1 サイズの機械」に触れるエンジニアとしての楽しさにはまりました。そしてオリジナルソングを作るという「物語つくり」の面白さからも音楽活動にはまりました。
「芸術家になりたい」という夢は持ち続けていたので、その後、筑波大学の芸術コースへ進学しました。専攻したのが「総合造形」という、テクノロジーアートと現代美術が混合したコースで、そこで生まれて初めて「1/1 サイズの機械」を自分の手でつくりはじめました。それまでアニメや特撮、オモチャなど、鑑賞者としてしか体験してこなかった「マシン」を、こんどはオリジナルとして自分が作るという行為は、とてもエキサイティングな体験でした。
最初に作ったのは大学3年生のときの自動人形(1988年)でしたが、ここで金属加工のほかに、エポキシ樹脂とシリコン型を使いました。ホビージャパンなどでは中学校のときから見てきた技術でしたが、それを本当にやることになりました。当時はアマゾンなどの通販サイトはないので、樹脂を手に入れるには、つくばから高速バスに乗って東京まで行き、渋谷の東急ハンズで購入するしかありませんでした。学生にとっては高価な素材だったので、ちびちびと使い、古いシリコンは細切れにして再利用したりしました。
大学3年のとき、大学に1億円近くするCGのコンピューターが入り、それを使って空想の動物などのモデリングをしました。当時は3Dプリンターなどなかったので、それを実際に手で樹脂モデルに起こしたりしました(1989年)。ちなみにそれを見た後輩に「土佐さん、これワンフェスに出せますね」と言われたのが、初めて” ワンフェス“ という言葉を知ったできことでした。
そして卒業制作では、1/1 サイズの、音楽にあわせて踊る妊婦のロボットを作りました(1989年)。ここでも樹脂成型を多用しました。「1/1 サイズの自分の物語」を探しつづけた大学4年間でしたが、この妊婦のロボットを作ったとき、スランプになってしまいました。自分の作りたいものとは違う、「ハリボテ」に見えてしまったからです。
「造形」とは形を作ることですが、僕はその形に必然性を求めました。たとえば弓矢の弓の形は、弾性エネルギーをためこむために、あの形以外にはありえません。そうした機能性のある形を、自分の中にいるエンジニアとしての自分が求めていたのですが、それまで樹脂成型で自分が作ってきたものは、素材感も形も、自分にとって表層的だったのです。
結果的には一年間のスランプを経て、僕は「機能性のある造形」を作ることにたどりつきます。それが魚をモチーフにしたナンセンスな道具「魚器シリーズ」でした。それは、ABS樹脂とアルミという限定された素材で作られた「1/1 サイズ」の道具たちでした。
かつてミクロマンで遊んでいたとき、おもしろかったのは、機械と人間が「アタッチメント」で合体する、という点でした。それはロボットのように機械が人間のように擬人化することではなく、またサイボーグのように人間の身体が機械化することでもなく、あくまで人間と機械は対峙しており、「アタッチメント」で合体することで、ひとつの機能として働く、という点に惹かれたのです。
魚器シリーズはすべて「道具」ですが、この「アタッチメント」の方法とまったく同じです。土佐信道という人間がいて、そこに魚器という道具が「アタッチメント」され、ひとつのパフォーマンスを行う。その芸術表現にとてもしっくりきたのです。
大学院のとき、この方法のパフォーマンスをはじめたのですが、そのとき問題だったのは、「自分はどういうキャラクターとしてパフォーマンスを行うべきか?」という問題でした。たとえばミクロマンであれば、「宇宙から来た小さな巨人、ミクロマン」という明確なスタイルがあります。このおかげで、光線銃をアタッチメントしても、バイクをアタッチメントしてもおかしくありません。
しかし当時の僕はただの大学生であり、自分のキャラクターを見つけることができていませんでした。そこで最初はタキシードを着てパフォーマンスをしていたのですが、タキシードから読み取れる物語は、「マジシャン」であり、どうしてもうさんくさいパフォーマンスになってしまいました。
「 1/1 サイズのマシンが登場する、自分の物語はなにか?」ということを日々悩み続けたある日、ピーン!と閃いたのが父親が経営していた会社「明和電機」でした。父親の明和電機は1979年に倒産しており、それがあまりにつらい記憶だったので、自分の中で封印していました。しかし、自分がすでに大人になり、かつ、父親世代が作った物語を超えていかねばならない、と思ったとき、「あの明和電機に向き合おう」と思ったのです。
これがきっかけとなり、ミクロマンでもガンダムでもない、「明和電機」という自分の物語を手に入れました。(つづく)
<社長と模型 その1 プラモほしさに100円盗む>
<社長と模型 その2 プラモと出刃包丁>
<社長と模型 その3 マジンガーZを砂場で失くす>
<社長と模型 その4 ミクロマン 赤ん坊に襲われる>
<社長と模型 その5 田宮のジオラマ 土のうに感動>
<社長と模型 その6 ガンダムのGM>
【おしらせ】
■明和電機ナンセンスマシーン1/6モデル STORESにて受注中!!
>こちら
■明和電機ワンフェス報告会
ワンフェス2017に初参加した明和電機。イベントに向けて開発された「ナンセンスマシーン 1/6モデル」の開発秘話や、海洋堂とのコラボレーションアイテム「パラボラくん」の展開、そしてマルセル・デュシャンの「トランクの箱」から、GM(量産型ガンダム)までつながる社長のミニチュア模型にかける思いなどを明和電機のアトリエにて、たっぷり2時間お話します。
当日は、オリジナル製品と、その1/6モデルも展示します。
土曜日の夕方、お酒を飲みながら、みなさまどうぞお楽しみください。
◎とき 3月4日(土) 17:00~19:00
◎場所 明和電機 アトリ工
(東京都品川区荏原3-7-14 アルス武蔵小山1F)
◎定員 50名
◎チケット 1000円 (1ドリンク付き)
当日の11:00からアトリ工にて発売します。
※電協組合員の方は先行でSTORESにてご購入できます。
◎お問い合わせ mail@maywadenki.com
■明和電機処分市
毎度好評をいただいています「明和電機処分市」を、同時開催します。製品開発のプロトタイプから、材料の端材、買ったはいいが使わない工具など、明和電機ならではのへんなものがたっぷり。
ぜひみなさま、お越しください。
◎とき 3月4日(土) 11:00~16:00
◎場所 明和電機 アトリ工
(東京都品川区荏原3-7-14 アルス武蔵小山1F)
入場無料