ナンセンスオモチャ研究所 2010

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明和電機のアトリエにて、今年も「ナンセンスオモチャ研究所(オモケン)」が開催されました。これは発想から実制作まで、とにかく2日間で「おかしな製品」を開発する、というものです。

11名の研究員のみなさんが参加、夕方5時に終了のはずが、10時半という延長戦にもかからず、最後までがんばりました。えらい!

毎回思うことは、「人間は本来、創造的にできている」ということです。まったくモノ作りなんて本格的にやったことがないみなさんが、僕もビックリするようなアイデアを形にしていくんですから。

人間はみんな、「おかしな妄想」をして毎日生きている。ただ、それを現実化する環境とか、時間とか、方法論を知らないだけ。もしそれが与えられたら、人間は誰もがクリエーターになれる。これは信念ではなく、僕にとっては「現実」です。

生命というものは、あらゆるナンセンスなチャレンジを行い、水の中から雲の上に進出していきました。たくさんのバリエーション、ユニークな生態を獲得したいった根本は「創造性=生命力」であり、人間もまた、その生命の一員なので、その機能を持っています。

オモケンをやると、その生命力の元気をいっつも感じて、僕はうれしくなります。

さてさて、今回の研究員のみなさんが、どんなナンセンスな製品を開発したのか?
現在、YOUTUBEへの発表にむけて編集中です。おたのしみに!!

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世界はいつも僕のプランを待っている。

本日は松蔭さんの料理ショーでした。おいしい韓国鍋をいただきました。ごち。

食後のばばかよさんとのフリートークで、松蔭さんが、「次の個展で、現代美術作家として脚光を浴びる以前に考えていた、高校生とか中学生のころのアイデアを作品にしてみる」ということをおっしゃっていたのが印象に残った。

未来というものを夢を持って語れなくなった現在。いったい自分は何を作るべきなのか?を、素直に素直に探求してみた答え。

自分に振り返ってみて、明和電機を始める前の、大学時代や高校時代に何を作ろうとしてたかな・・・・って考えた。意外にトキメキをもってよみがえるのは、アートではなく、バンド活動をやっていた音楽の方だ。バカみたいに繰り返し聞いた曲。泣いて先生に講義した学園祭。学校をさぼってバンドの友達と言った喫茶店。大きくなったこうなりたいぞと夢を語り合った下校の道。

見たことがないもの、やったことがないことを初めて試すときのドキドキ。

人生を重ねると、未知の世界が減っていく・・・・・という風に信じ込んでしまう。本当は未知だらけなのに。そうした方が失敗する確率が減るからね。

失敗してもいいから、新しいことをやりたいな。

「世界はいつも、僕のプランを待ってる。」

そう思って生きていたい。

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電協・・・明和電機協同組合とは?

明和電機には16年間、出版し続けている社内報「明和電機ジャーナル」があります。社長自ら記事を描き、編集をし、明和電機のファンクラブ「明和電機協同組合(略して電協)」のみなさんに、この電子出版の時代に、なんと「郵送」で届けています。

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隔月で発行されるこの新聞は、社長の執筆をメインに、「経理のヲノさん」ことヲノサトルさんの子育てコラムや、現代美術作家の松蔭さんの料理コラム、ロビン西さんの四コマまんが、スメリーのギャグなどで構成された、手作りでマニアックな新聞です。

電子書籍が進化する現在、あえて印刷、あえて郵便で届くという、まるで「メールアート」のような新聞ですが、まさに明和電機の歴史絵巻であり、誇りを持って続けています。

ちなみにこの新聞を読むには、「明和電機協同組合」に入会する必要があります。

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入会すると、まず「電協バッチ」が届きます。ちなみに電協のシンボルマークの河童は、漫画家の、しりあがり寿さんがデザイン。

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電協の組合員証も届きます。

その他、電協に入会すると、

・各種イベントの先行予約
・ファンクラブ限定イベント(屋形船とかバスツアーとか)
・春のプレゼント大会
・アート作品の割引購入

などなどの特典があります。

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インターネットによる電協の入会方法は、明和電機のHPに飛んで、①「電協」をひらき、②「入会方法」をクリックすると、記載されています。これは便利!

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さて、今週の金曜日の8月13日。明和電機協同組合、略して「電協」のイベントがあります。現代美術作家である松蔭浩之が、明和電機アトリエで、料理
ショーを行います。ゲストは独特のイラストとコラムがゆかいな「ばばかよ」さん
です。

>>詳細はこちら!

電協ジャーナルには、松蔭さんにコラムずっとお願いしています。コラムのタイトルは「自宅飯店」。そう。松蔭さんはまっとうに料理がうまいのです。
今回
の明和電機アトリエでのイベントは、その「自宅飯店」コラムの、リアル版。まるで「グラハムカーの世界の料理ショー」のように松蔭さんが、面白トークと料
理をふるまい、僕とばばかよさんが、スティーブのようにチャチャを入れる!というものです。

松蔭氏は、僕にとって現代美という部活の先輩であり、まっとうに世の中に対して「いかがなものか」という提言をされるダンディな大人であります。

世の中に「いかがなものか!」と発言するのは、反論にも耐えうる自分の意見を持ってないといけません。そして反論にも答えるサービス精神も持ってい
ないといけません。それは20世紀に登場した「美術宣言」にも通じるものです。

世の中には無責任な「愚痴」を言う人はたくさんいますが、責任のある面白い「提言」を言う人は少ない。松蔭さんがステキなのは、その「提言」ができ
ることなんだなー。

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イスタンブール雑感

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最近は秋葉原でもトルコ人がカバブを売ってたりして、なんだか身近な国になったようなトルコ。・・・・と思ったましたが、行ってみて、やっぱりイスラム教の国というの簡単に理解できないなあ、という感じでした。ましてやトルコは、アジアとヨーロッパのど真ん中にあり、

「え?もしかして、顔がものすごくヨーロッパな、アジアのお兄ちゃん?」

みたいな混乱もあったり。たとえば繁華街の飲み屋の猥雑さは、ヨーロッパのバーよりは赤ちょうちんに近かったり、教会の周りおみやげ屋は門前町に似ていたり。

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そんなトルコはイスタンブールで、文化庁メディア芸術祭の海外展。場所は新市街地にある「ペラ美術館」。私設美術館です。

会場の写真はこちら!!

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同時開催が、平山郁夫展。若い人は知らないと思いますが、今から30年前の80年代初頭、日本にシルクロードブームっていうのがあったんですね。NHKドキュメンタリー番組の「シルクロード」から火がついて、夏目雅子が三蔵法師をやった「西遊記」や、ドリフターズの人形劇の「西遊記」、ゴダイゴ、喜太郎の音楽などなど。僕も当時、吹きましたよー、ソプラノ笛で喜太郎のシルクロードのテーマ。

平山郁夫氏はそんなブームの前からシルクロードの遺跡などを描き続けていたんですが、このブームによって、一期にメインカルチャーになりました。当時、僕は中学生でしたが、展覧会にも行きましたよ。広島県民でしたし。芸大の日本画を目指そうと思ったのも、そのころからかなあ。そんなこともあり、ちょっと懐かしい再会でした。

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屈強なトルコ人の展示スタッフにみなさんが、かわいいオタマトーンを設営!

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オタマトーンジャンボを持ってポーズ。でかいわー。

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会場に来た、雰囲気のある男性にオタマトーンジャンボを演奏してもらいました。ずるいわあ、外人。顔だけでミュージシャンに見えるやん。(上の写真はたぶん本物のミュージシャンの方)。

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美術館のすぐ近くが、楽器通りになっていて、道の左右にずらりと楽器店。トルコといえばシンバルの「Zildjian」が有名ですが、やっぱり打楽器のお店が多かった。むかしドラムをたたいていてとき、ライドシンバルを輝くような音の「Paiste」ではなく「Zildjian」にしたとき、なんともいえない癖のあるオリエンタルな深みがあったのを思い出しました。猫も多かったなあ。

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地球の歩き方などのガイドブックを見ると、だいたいの名所は説明されつくしてますが、穴場だったのが、軍事博物館。ここの武器のコレクションの数が半端じゃない。古代から現代までの刀器や銃器、重火器がわんさか。しかも工芸的な価値の高いものばかりで、見飽きません。人も観光地のようにごったがえしてなく、良かった!

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イスタンブール人はとにかく、この紅茶を飲んでました。一杯80円くらいかな。味はわかりやすく説明すると、「午後の紅茶・ホット」です。甘い煮だし紅茶。慣れてくると、暑い季節だからこそ胃にやさしく飲めます。

30年前、シルクロードブームのときにはインターネットなんて誰もやってなかった。なので情報の通り道は、モノ(物質)の通り道とイコールであるというシルクロードの物語を、みんなおおらかな気持ちで受け止めていたと思います。

シルクロードのアジアでの両端である日本とトルコ。今はネットですぐに情報も見られるし、秋葉原にはカバブも売ってる。だけどやっぱり、よくわかりませんでした。ヨーロッパやアメリカのことは分かるのに。

むかし、大阪の民族博物館に行ったとき、動物や人間の文様だらけのアジアのコーナーを抜けて、イスラム圏の展示ブースに入ったとたん、幾何学模様と文字だけになって驚いたことがある。こんなにもイメージでの思考が違うのかと。

日本はキャラクター文化やカワイイ文化という「生物的・有機的イメージ」で押していますが、世界にはそれが理解できない世界があるんじゃないか?と、ふと考えさせられる、イスタンブールの旅でした。

オタマトーンは、ウケてましたけどね!

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オタマトーンジャンボを持って、イスタンブールへ

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文化庁メディア芸術祭の海外展が、今年はイスタンブールの「ペラ美術館」で開催されます。同時開催はなんと「平山郁夫展」。

この展覧会に明和電機は「セーモンズ」と、新作の「オタマトーン・ジャンボ」を出品しました。フライト当日のぎりぎりまで、工員さんもフル稼働でオタマトーン・ジャンボ開発。なんとか間に合いました。おつかれさまでした!

このオタマトーンジャンボ、あまりに大きすぎるので、顔を指ではさんでお口をパクパクできない。そこで、専用の顔をはさむ装置も作りました。

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イスタンブールへは成田から直行で12時間ほど。ホテルに到着するとすでに9時近く。とりあえず晩御飯を食べに、ホテルの近くの繁華街へ。月曜だというのに、街は大賑わい。路面のテーブルに落ち着くと、なんとまわりは猫だらけ。

猫が苦手な人は落ち着かないでしょうが、僕は大好きなので、この天然猫カフェ状態にほくほく。思わずはだしになって、足元の猫をくにくに踏んでやろうかと思いましたが我慢し、指でちょっかい出していたら、ふざけて引っ掻かれて流血しました。あわわ。お前らちゃんと爪を洗っとるだろうな。

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チワワ笛&ベロミン 楽器工作ワークショップ

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7月31日、8月1日の二日間、明和電機のアトリエで、楽器工作のワークショップを行いました。午前中はチワワ笛、午後はベロミンです。とにかく暑いので、僕も明和電機の制服を抜いて、Tシャツ&明和エプロン(売ってます!)で参加。

午前中のチワワ笛は、下は小学校二年生から、上は43歳の男性まで、ワキアイアイと制作しました。みなさま、お疲れさま!

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そして午後は、ベロミン。チワワ笛よりは工作がむずかしく、ABSの樹脂のカットやら、接着やらで、二日とも、4時間もかかりました。それでももくもくと作業している小学生のみなさんが、印象的でした。みなさん、おつかれさま!

ワークショップは、どうすれば効率よく作業ができるかな?ということを考えるので、僕も勉強になります。またまた機会があれば、楽器工作ワークショップをやりたいと思います。

さて!

次のワークショップは、8月14日と15日のまるまる二日間かけて行う、「ナンセンスオモチャ研究所」。このワークショップは普通のワークショップとちがって、何を作るか?という発想法
からスタートします。

>>YOUTUBEに過去の参加したみなさんの動画がありますのでぜひ。

>>くわしい説明はこちら。

とにかく二日間で仕上げるという大忙しのワークショップですが、明和電機の発想から制作、そしてプレゼンテーションまでをたっぷり体験できます。いっちょやってみようか!という意気込みの方、是非ご参加ください。

>参加申し込みはこちら































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成都の電子科学技術大学に行ってきました。

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ABUロボコンの中国大会を北京で目撃し、そのあまりのメカッぷりに驚愕した社長。その中でも、圧倒的なスピードで優勝をかっさらった成都の「電子科学技術大学」っていったい、どんな環境でロボットを作ってるんだ?と、興味がわきました。

おそらく、中国の最強のチームだから、ウルトラファクトリーや金沢工業大学なんかより、はるかに先進的で設備の整った、バツグンの環境で作ってるんだと想像してましたが・・・・

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行ってビックリ。「え?こんな場所で、あの最強のロボットを作ってんの?」という環境でした。大学のはずれの森の中。建物に入るのに、なぜか泥のぬかるみを通らなければならない。(ロボットを作る前に、このぬかるみを治そうよ!!)

そして、とにかく暑い!蚊が多い!

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部屋の中央には、ロボコンのフィールドが再現されているんですが、そのまわりには、過去のロボットの残骸やらスクラップやらが、わんさか。なんだか秋葉原のジャンク街に来たみたいな印象です。

と・こ・ろ・が。

いざロボットを稼働させてもらうと、そのスピードや機構のアイデアにびっくり。何より、学生さんたちのF1なみのきびきびした行動にもビックリ。

これはあれだ。アニメでいうと、キャプテンハーロックのアルカディア号だ。ふだんはごちゃごちゃだけど、いざ戦闘が始まったら、ものすごい強いという・・・・(わかる人しかわからんか)

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時間がたって目が慣れてくると、いままでごちゃごちゃだったと思っていた部屋が、実は機能ごとに整理されていたことがわかってきました。スクラップの山も、実や「おれたちは、これだけの試作を作ってきたんだぞ」という、モニュメントのようなものでした。

ロボコンのロボットの開発は、大きく分けると「アイデア」「設計」「試作」の三つになります。企業だとこのあとに「製品化」という作業が入りますが、開発型のロボコンでは、試作どまりです。

この三つの流れはスムーズにいくことはなく、かならず失敗があり、そのたびに前の作業にもどって検討しなおすという「思考錯誤」があります。電子科学技術大学は、とにかくこの「思考錯誤」を積み重ねたきた、という印象でした。

顧問の先生が「とにかく、まずたくさんのアイデアを考えさせます。それは見たこともないような斬新でなければなりません。」と言ってました。

リーダーの学生さんに、「アイデアに意見が、二つに分かれたときにはどうするのか?」と質問すると、「実際に作ってみます」と言ってました。

この「頭で考え、そして手で、ひたすら思考錯誤する」ということが、この大学が最強のロボットを作り上げる原動力なのだな・・・・と思いました。

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こちらは四川省・成都です。


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こちらは四川省の成都です。オタマトーンアプリの発売と、音楽部門のランキング1位!!ばんざーい!こうした情報を中国で聞くなんて・・・・もしかして、ハイパーメディア・クリエーターなの?そうなの?


さて、成都に到着するまでは「街中でパンダが坦々麺を食ってる」というイメージだったんですが・・・


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ちがいます!ものすごい都会です!
街に到着して最初に感じた印象は「巨大な仙台」。なんだか都会なのに、おっとりした空気なんですね。街を歩いている人も洗練されてます。今年は上海と北京に行ってきましたが、一番おしゃれです。成都。


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で、お約束どおり、四川料理をいただきました。これは「火鍋」です。もー、血の池地獄みたいに、巨大な鍋で唐辛子と山椒がグツグツに煮られており、そこに具をたゆらせて食べるというものです。激辛でした。たちが悪いのは、激辛なのに「うまい」ということです。おかげで、このあと、下腹部がずっとアウトオブコントロールです。


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成都は曇り空で有名だそうです。たしかに薄曇り。そして街には、たくさん緑があります。なんだか深い森の中にいるように、空気がしっとりしてます。そして中国なのに静かです。


地下に水脈でもあるのかな?ちょっと不思議な雰囲気の街ですよ。成都。
































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出たあ!オタマトーン iPhone アプリ 

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ついに出ました!オタマトーンのiPhoneアプリ。なにはともあれ、その操作方法は説明動画をご覧ください!


開発はグラインダーマンのタグチヒトシ氏と、ONE PLUS ONE.。タグチ氏とは「エレビート タッチ」でもお世話になりました。
とにかくかわいいですねー。動きのインタクラクションも抜群なので、ぜひ触ってみてほしいです。

これまでオタマトーンを購入して、合奏がしてみたいなー、と思っていた方にもぴったり。生オタマとアプリオタマで二重奏ができます!

男性的な楽器アプリが多いなか、オタマトーンアプリは、女性も楽しめるアイテムです。見せびらかしにはぴったりですので、どぞよろしくお願いします!

詳細説明、購入はコチラ>>http://www.maywadenki.com/app/

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社長の工場見学 三日間!!

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上写真は明和電機アトリエです。今年の夏もいろんなワークショップを開催します。まずは「チワワ笛」と「ベロミン」を作るワークショップ。いよいよ〆切が明日の月曜日となりました。先着制ですので、ご希望の方はお早めに(残りわずか!)。

>ワークショップの詳細はこちら!!

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で、今週末はなぜか三日間連続でいろんな工場へ行く機会がありました。それぞれ個性的な現場だったので、ご紹介します!

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■京都造形芸術大学 ウルトラファクトリー 7月22日(木)
まずはヤノベケンジ氏のいる京都造形芸術大学のウルトラファクトリー。ここは学部の垣根を越えて、実技講習に合格したものだけが使えるという、大学工房。エリートだな。いつも、いくつかの作家のプロジェクトが進んでおり、それに興味がある生徒が参加。プロのモノ作りの現場を体験できる、というのがよい。

いつも活気があるので、行くと元気になります。真夏でもクーラーが効いているのはうらやましい。管理体制もしっかりしているので、片付いています。

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■ブリヂストンサイクル 上尾工場(埼玉県) 7月23日(金)

X2TOKYOの取材で、自転車を作るブリヂストンサイクルの上尾工場に行ってきました。国内でも珍しい、ママチャリからスポーツタイプまでを作る工場です。自転車の生産はほとんど中国に移行する中での国内生産、という点も珍しいそうです。

行ってみて思いましたが、自転車というのはとてもシンプルな装置。部品数が少ないけれど、そこに人間の思いもかけない負荷がかかる。自転車と比較すると、車は「ざっくりとした箱にタイヤがついたもの」で、自動溶接でバンバン組み立てて、多少の荒くてもインテリアで隠せるが、自転車はそうはいかない。

なので、見えてしまう溶接など、どうしても人間がやらないと丈夫できれいにできない。つまり、工業製品のようで、ハンドメイドなんですね。すいませんでした。これまでぞんざいに扱ってきて・・・。

見たことがない専用工作機械や冶具がたくさんあって、おもしろかった!専門性に特化したモノ作りの現場って、機械や工具に歴史が刻まれてるので、見ていて飽きません。

>>USTREAM 動画はこちら!

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■金沢工業大学 夢考房 7月24日(土)

金沢工業大学の夢考房は、ウルトラファクトリーと似ていて、学部を越えてプロジェクトをいつもおこなっている、工房です。ソーラーカー、鳥人間コンテスト、ロボコンなどのマシンを、チームごとに開発しています。

ここがすばらしいのは、管理体制。たとえば工具の貸出や材料の購入などが行き届いていて、びっちり片付いている。美術大学なんて、ひどいですよ。「貸した工具がかえってこない」って、いつも助手さん、泣いてますからね。おもけに材料もほったらかし。「え?ここはゴミ廃棄場?」ってくらい、エライことになってたりします。

そして安全管理も徹底しています。工作機械は刃物が高速回転してたりするので、基本はすべて「危険なもの」です。それを使ってモノを作るというのは、「どうやったら危ないか、事故が起こるか?」をしらなければならない。夢考房では、マイスター制にしていて、技能取得を生徒だけが使えるようになっています。そしてそれでも事故が起こった場合、「ヒヤリハット」という報告書で、それをみんなで共有する。

工房に、生徒が操作ミスで壊した工具が、「一個四万円」とか値段がはっつけて展示してありました。これはとても正しい。工具はトイレットペーパーみたいな共有財だから雑に扱ってもいいと思ってる生徒も「お前が壊した四万円~」とみんなのさらしものになりますからね。

とにかく掃除が行き届いていて、ピッカピカ。それはなぜできてるかというと、先輩が後輩に代々指導してるからなんですね。「おまえらちゃんと掃除しろ!」と。先生や技官さんじゃなくて。これが一番大事なことだと思いました。

いいモノは、いい現場が作る。そしていい現場にする方法は知識では伝わらなくて、人間が人間に体で伝えていくもの。この三日間で見た工場には、そんなオーラが満ちていて、爽快でした。

好きだなー。工場。

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