明和電機は今年の秋、新型マシンをひっさげて全国ツアーを計画しています。すでに主な都市の会場はきまりつつあるんですが、東北方面が決まりません。震災の影響もあり、ライブが可能な場所がどこなのか、わからないのです。僕としては、ぜひ明和電機のライブを見てもらいたい、という思いがあります。なので、もし、「ここはできるのでは?」とか「呼んでみようかな?」という情報をお持ちの方、ご連絡ください!
・・・・で、そこで問題なのが、「明和電機はどうやったら呼べるの?ぶっちゃけ、いくらかかるの?」というおはなしです。ちょっと生々しい話ですが、大切なことだと思うので、書きます。
まず、第1原則とて、
「タダではいくことができません」
というのがあります。明和電機の活動は、製品開発にはじまり、メンテナンス、スタッフの工賃など、コストがかかっています。もし、製品デモを「タダ」で行ってしまと、これらを維持するお金がなくなり、最終的には明和電機の活動そのものが立ち行かなくなるからです。これでは本末転倒。
コストはかならずかかるとなると、第二原則がわかります。「コスト÷人数=入場料」です。
たとえば明和電機を呼ぶのにコストが10万円かかったとしましょう(例えばですよ!)。その製品デモに10人が見にくるとしたら、入場料は「10万円÷10人」なので、ひとり10000円、ということになります。これが100人が見にくるとしたら、ひとり1000円になります。
この第二原則にしたがうなら、「わたし一人の誕生日パーティーに、10万円出せば、社長がきてくれてハッピバースデーを演奏してくれるの?・・きゃ!」ということになりますが、残念ならがらそれはむずかしいです。なぜならば、明和電機の活動として、「製品デモをたくさんの人に見てもらいたい」というのがあるからです。
芸術家としては、たった一人のパトロンが高額で絵を買ってもらうことで、芸術活動を維持していくことはできます。それはまったく当然のことです。しかし、明和電機はそこからちょっと逸脱して、「マスプロ芸術」という、大衆にむけた芸術活動を行っています。なので、
「たった一人へむけてのイベントはなし」
になります。これが第3原則です。
ただし、「私の誕生日パーティーに、100人の人を呼ぶので、製品デモをやってほしい」となると、「ご相談にのります」の世界になります。なぜなら、それはすでに「イベント」だからです。ちょっと違いますが、地方自治体に呼ばれて子供向けのライブをやったり、海外のフェスティバルに呼ばれてライブをやるのは、このパターンとほぼ同じです。あとはそのイベントの面白さ、公共性、反社会的ではないか?などの判断になります。
コストは条件によって変わります。たとえば同じ製品デモでも、東京で行うのと北海道で行うのでは、輸送費、交通費がかわるので、当然かわってきます。
さて、そうしたことをことをふまえ、明和電機はコストにあわせた「製品デモ・パフォーマンス」を、「松・竹・梅」」と、ご用意しております。
■梅(UME)コース
もっともコストがかからないコースです。社長ひとりがキャリーバックに機材を詰め込んで伺います。持っていく製品が少ないので、「講演会+ミニ製品デモ」というスタイルになります。これまで、大学の特別授業や企業での講演などでよくやってるコースです。
■竹(TAKE)コース
社長にひとり工員さんがついてきます。もっていける製品がずっと増えます。また工員さんがいるので、ちょっとした製品デモもできます。ときには車に乗せて機材を運ぶこともあるので、イベント性は高くなります。「チワワ笛ワークショップ」のような工作教室も可能です。
■松(MATSU)コース
社長と工員さん(3人から5人)+スタッフで行う、ライブパフォーマンスです。機材は少ないときは業者輸送、多いときは専用のトラックで運びます。明和電機の製品デモの醍醐味を一番楽しんでもらえるコースです。またこの物量の応用として製品展示会(=展覧会)もあります。
さて、最後に。
こうした活動はひとことでいえば「営業」です。その明和電機の営業の窓口は、現在「よしもとクリエーティブエージェンシー」が行っています。「え?明和電機って吉本なんだ!」とよく驚かれるんですが、そうなんです。
「吉本だから、ごっつい取られるんとちがうの?」と思われがちですが、そんなことはありません。明和電機の活動はすべて社長(土佐信道)の主体のもとに行っており、吉本さんはプロフェッショナルとしてそのマネージメント業務の遂行にかかわってもらっています。ご安心を!
ちょっとクリエーターとしては今回は生々しい話になりましたが、ぜひこれを参考に明和電機を呼んでみたい、または、あそこならできるんじゃないか?という情報をお持ちの東北方面の方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください!