秋葉原に部品を買いにいったついでに、ひさしぶりに楽器店にぶらり。
デジタル楽器コーナーにいったら、
もーね。新製品の「ツマミ」の量が、ますます増えてた。
理解できるか!!多すぎじゃ!!
まるで、テレビのリモコンと同じ。
どこを押せばいいの?
電子楽器の「つまみ」が多いのは、今にはじまったことではない。
40年前に作られた、ムーグシンセサイザーなんて、つまみのお化けだからね。
でも当時の楽器は、「その音を出すがいっぱいいっぱい」な、ダメっ子だった。
必死ですよ。「ぴょよよーーーん」って宇宙っぽい音出すのも。
「つまみ」をいじくる方も、なんだか、機械の内臓に触ってるような
リアリティがあった。
でも、デジタル技術がすすんで、どんな音でも出せるようになると、
電子楽器も余裕をかます優等生になっちゃって。
出せる音の選択至が増えたなら、「つまみ」も増やしてしまえと。
これはテレビのリモコンと同じ現象。
結果、楽器は、「音を楽しむ機器」ではなく、
プリセットされた音を選ぶだけの、「再生機(プレイヤー)」になっちゃった。
先が読めてしまうのに、ツマミだけは多い。
電子楽器を作っているエンジニアに言いたい。
「音、または音の編成のアルゴリズムからインターフェースを作るのが楽器ではない。
人間がインターフェースと葛藤することで音が生まれるのが、楽器である。」
88個もの「つまみ」がならんだ楽器「ピアノ」は、
人間が楽器と葛藤する場所を用意しているから、
こんなに普及しているのである。