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驚くべき発表をいたします。
カヤックさんと開発した「ビンボーゆすりガジェット YUREX」。
これまで定価12600円だったのが・・・
なんと980円に値下げいたしました!
ひょえー!!
やっすううー!!
クリスマスプレゼントに、彼氏や上司にインパクトのあるプレゼントを
何にしようかな・・・とお悩みだったあなた。
「YUREX」に決まりでしょう。
チロルチョコひとつ付けても、1000円で10円おつりがきます。
この不景気のご時世に、なにゆえカヤックさんはこんなご決断をされたのでしょうか?
それについて、明和電機からの視点でご説明をします。
■980円に値下げの理由・・・
はっきり申し上げます。値下げの理由は「売れなかった」からです。
売れないことによる問題は二つあります。
① 在庫の維持費用がかさむ。
② 世の中に商品が普及しない。
「①在庫の維持費用がかさむ」というのも問題ですが、それよりも
さらに重要なのは「②世の中に商品が普及しない」ことの方です。
YUREXはUSBでネットワークに接続して、
初めてその面白さを発揮します。つなげることによって、
「世界のどこで、誰が一番ビンボーゆすりをしているか」
「あなたと似ているビンボーゆすりをする人は、この人」
と教えてくれて、コミュニティが生まれます。
つまりYUREXは、ちまたに普及し、ウェブにつなげてこその楽しさがあります。
ウェブアプリで本領発揮のカヤックさんなのに、
そのウェブアプリにつながる端末が普及しないというのは、
「DOCOMOがケータイを売らずに、iモードのサービスを始める」
ようなものなのです。
入り口なし!なのであります。
そこで、
「売れない現状よりは、低価格でも販売して普及していただく方がよい!」
と、発売元のカヤック代表取締役の柳澤さんは決断したのです。
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■ 明和電機のかかわりは?
それでは、明和電機は、YUREXにどういう形でかかわったのかについて
ご説明します。
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二年前、柳澤さんから、
「今年はカヤック10周年なんです。で、記念の商品を出したくて、社内で
ブレストしたところ、“ビンボーゆすりでエコがいい”となりました。
そこで、明和電機さん、このテーマで商品開発してもらえませんか?」
という発注をうけました。
明和電機はこれまで、外からのテーマで製品開発をしたことは一度も
なかったんですね。
自分のテーマを追い求めることに手一杯だったから。
しかし、このカヤックさんからのテーマを聞いたとき思いました。
「なんとアホか」
と。
あまりにバカバカしすぎるので、創作意欲がムラムラと燃え上がり、
受けることを即決しました。
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そしてまずは
「バカバカしいけど、本質があるはずだ!理論化だ!」
と思い、
ビンボーゆすりと創造性にの関係について考察した「BBU理論」を構築。
(現在、出版に向けて作業中です)
それをもとにYUREXの機構設計、デザイン、コンセプトメーキングを
行いました。
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この作業はカヤックのみなさんともブレストを重ね、完璧なる
YUREXの世界観を構築しました。
(カヤックの浦上さん、天羽さん、ありがとうございました!)
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構想が決まったら制作です。
本体の機構、外装デザインは明和電機が行いました。
そしてUSBでPCにつないだあとのアプリケーションのデザイン・開発は
カヤックのエンジニアのみなさんが、血尿出しながら行いました。
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こうした開発を量産体制に落とし込んだのが、
明和電機がオモチャの開発でタッグを組んでいる㈱キューブさん。
キューブさんにとって、YUREXがチャレンジだったのは、
USB接続をし、アプリケーションとのデータ連動を行うオモチャを初めて作ったことです。
たくさんの問題がありましたが、カヤックのエンジニアのみなさんとの
尽力でみごとに完成しました。
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完成した商品を売るための広告宣伝・販売は、カヤックさんのもと、
ホンシツ株式会社の斉藤さんが、「ビンボーゆすりは、クリエイティブ・ビート」
などのみごとなコピーを編み出し、
㈱クエフさんによる「NHKなみの」BBU概論と解説と商品説明、
㈱ピラミッドフィルムさんによる「ダヴィンチ・コードなみ」の、
テレビCMが制作されました。
もーね。なんでビンボーゆすりの商品広告に、こんな一流のみなさんが
登場するのか?ということに驚きっぱなしでしたよ。僕は。
くそばかばかしいことに、大人たちが本気になって取り組む、
これは「無駄の美学」です。これがYUREXの本質でした。
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さて、おさらいすると、上図が全体図です。
明和電機がお仕事をしたのは、青いところです。
なんどもいいますが、「ビンボーゆすりのガジェット」という、
ものすごくニッチでばかばかしいプロジェクトに、
たくさんのみなさんが、
「ばかばかしいからこそ、隙がない商品を作りたい」
という熱意でかかわりました。
しかし、残念ながら、「面白い!」ということと、「売れる」ということは別です。
YUREXの面白さは、現在社会では先鋭すぎました。
もしかしたら未来、「無駄な遊び」こそが、社会の価値基準になっていたならば、
「YUREXはiPhone なみに売れた」
でしょう。・・・早すぎた。やっぱ今はiPhoneやった。
今回、販売不振のため、12600円が980円という
驚くべき値下げとなってしまいましたが
僕はそれによってYUREXそのものの価値が下がったとは
思っていません。
こんな製品、マネして作れますか?
と世界じゅうの企業に問いたい。
3000個も生産しますか?
と問いたい。
最後に。
YUREXを12600円払って買ってくださったみなさま。
YUREXプロジェクトの意義をストレートに理解してくださったのは
みなさまです。
その思いを大切にするよう、みなさまを
「トップユスリート」としてご登録し、認定証を発行させていただきます。
今後、YUREX関係のイベント、商品を販売する場合、
ご優待などを計画しております。
今後とも、面白法人カヤック、明和電機をよろしくお願いいたします。
明和電機代表取締役社長 土佐信道
販売 >>週アスストアはこちら!!