先週の土曜日は、大阪にて「こたつ会議」というのに出席しました。
こたつに入って「おもしろい」についてトークする、という内容だったんですが、その参加者が「明和電機、中野信子さん、ピーターフランクルさん、飛鷹全法さん」という4人だったですね。
この4人の肩書だけ書くと「電気屋、脳科学者、数学者(&大道芸)、お坊さん」です。
なんすか、このメンツ。
ハリウッド映画あたりだと、地球に隕石がぶつかって、へんなウィルスが広がって、みんなゾンビになった街に、この4人が取り残されて、いかに知恵と勇気で脱出するか?
みたいな、メンツですよ。
僕はいちおうトークショーの座長だったので、まとめ役(=戦隊モノのレッド)だったんですが、どーみても全員、その分野のレッドだったので、こりゃ無理だと開き直って、のっけからビールを頼んで、飲みながら話をしました。
さすがに、みなさん、道を究めた方なので、トークは大変面白かったのです。僕は芸術とエンジニアという創造活動をやってますので、「いかに面白いヒラメキが頭の中にうかぶのか」という点に興味があり、、強引ではありますが、そちらを筋をもどしつつ進行いたしました。
数式という絶対的なツールを使い、紙とペンによる徹底的な思考で真理を見つける数学者、一方、悟りという自己探求から生まれた教祖の境地に修行によって近づこうとする僧侶、そしてそれらを脳内活動としてモデル化し、再現・実証する脳科学者。そしてそれにチャチャをいれる電気屋。あーおもしろい。
しかし。50分のトークが終わり、頼んだビールも飲みほして退席するところで、事件はおきました。
「社長、ステージより落下」。
酔ってないつもりが、酔ってたんでしょうね。ステージの外にも「床がある」となぜか思い込み、おもいっきりふみはずして、ドスンと落ちました。悲鳴を上げる最前席の女性観客、顔面蒼白でかけよる会場スタッフ、インカム越し「救急車をよべ!」と絶叫する舞台監督(これはウソ)。
激痛の膝をさわりながら、同時に僕の脳裏に浮かんだことば、
「お い し い」
でした。「ハプニングごち!」と思い、その状況をキープするために、立ち上がらず、四つん這いになって楽屋に退出しました。
「しめしめ、いまごろみんな”#社長落下”とかハッシュタグたてて盛り上がってるにちがいない」と思い、自分のスマートフォンをポケットから取り出したところで・・・・驚愕しました。
「へ、へ、への字に曲がっとる!」
まるで西部劇で胸にいれた1ペニーコインが、宿敵からの心臓への弾丸を受け止めたかのように、ポケットに入れていたスマホは、落下の全体重の衝撃を受けとめていたのでした。画面はザクザクに割れ、充電池も破裂寸前に折れていました。
フリックをした指先が大根おろし状態で血だらけになりそうなスマホを見て、ふと本日のトークショーで言ってなかった重要なことを思い出しました。それは、「現実は理想どおりにいかない。故障したり、壊れたりする。だから面白い」。ということです。
ちかごろは、画像処理や情報操作で、いくらでもきれいなプレゼンができるようになりました。若い女子の自撮り技術から、キックスターターのプレゼン動画まで、「うまい!はったりうまい!」と、思わずうなる技術をみかけます。
それは面白いけれど、でも、それを工学や工業生産でやられると、タイタニックの悲劇のように人が死ぬわけです。ハリウッド映画なら問題ないけれど。逆にいえば、そういう故障や事故がある分野だから、知恵をしぼり、設計を考え、妥協のないモノつくりをします。そこが面白い。
この「物質の不確定さに、どえらい左右される」という世界は、数学者、脳科学者、宗教家の世界観には、ちょっと登場しないことかもなー、とあとで思いました。
「明和電機事業報告ショー 2016」
◎日時:2016年4月22日(金) 開場18:30/ 開演19:00
◎場所:スクエア荏原ひらつかホール (荏原平塚総合区民会館)
(〒142-0063品川区荏原4-5-28)
※東急目黒線 武蔵小山 徒歩10分 /東急池上線 戸越銀座 徒歩10分
◎入場料金(全席指定):前売¥2,500 / 当日¥3,000
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