「世界最初に録音された歌は?」と聞かれれば、そりゃあエジソンの「メリーさんの羊」でしょう!と答えます。
「じゃあどんな歌声でした?」と聞かれれば・・・・あれ?・・たしか昔、どこかの科学館で聞いたことがあるような・・とかなり記憶があやしくなる。そこでネットでいろいろ調べると、1877年に吹き込まれた歌声は残ってないようです。僕の勘違い。歌った記録が残ってるだけなんですね。
なーんだ、残念と思ってたんですが、よくよく調べると歌は残ってないけれど、「メリーさんの羊の朗読」は残っていたようです。
これは面白い!と思ったんですが、僕の英語力ではぜんぶ聴き取れない。そこでツイッターで「誰か聴きとれますか?」とお願いしたところ、数人の方が聴きとってくれました。ありがとうございます!それによると、
The first words I spoke in the original phonograph. A little piece of
practical poetry.
Mary had a little lamb. Its fleece was white as
snow. And everywhere that Mary went, the lamb was sure to go.
だそうです。詩の部分はマザーグースだったんですね。
この詩を見ると、歌の「メリーさんの羊」と歌詞は違いますが、
Mary had a little lamb. Its fleece was white as
snow.
の部分はまったく一緒。そこでヒラめきました。
「この朗読をいじくれば、エジソンにまぼろしの”メリーさんの羊”を歌わせることができるんじゃない?」
そこでご愛用のフリーの波形編集ソフト「Audacity」をいじくって、無理やり歌わせてみました。
・・・かなり無理やりです。なんか後半HIPHOPみたいになってるし。世間には音程補正ソフトとかたくさんあるから、おひまな方はぜひもっと上手に歌わせてみてください!
にしてもこの作業で2時間もかかってしまいました。近い将来はもっと簡単に会話のデータから歌声を合成できるようになるはずです。音楽情報処理研究の後藤先生も言ってましたし!そうなれば、いろんな偉人さんに歌を歌わせることができるので、けっこう楽しいでしょうねー。
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