今日から三日間、品川プリンスにある「よしもとプリンスシアター」の舞台に出演してます。テーマは「サバオちゃんとオタマトーン」。
ご存じない方のためにご説明しますと、「サバオ」とは、13週目の胎児のキャラクターです。なんでサバオという名前かといいますと、僕がサバが好きだからです。
これが、サバオを思いついたときのスケッチ。こわいねー。
サバオのイメージがどんどん膨らんで、最後は「腹話術人形」になりました。そのときのアイデアスケッチ。
サバオは僕にとって、「母性と対面するキャラクター」です。日本の原始宗教の中には「胎蔵界」、つまり大地は女性の子宮のようなもの、という考えがあって、そのキャラクターとして有名な「お地蔵さん」が作られた。だからお地蔵さんは前掛けをしてるのね。赤ちゃんだから。
そんなこと、一切意識してなかったんだけど、サバオを作ったあとに共通性を感じました。
サバオは後頭部がありません。つまり、能面とおなじ、「面」です。僕が作る顔の造形はほとんど「面」です。
サバオという面は、胎蔵を表現したもので、それをつけて舞台に出ています。その舞台が、芸術シアターではなく、民間の演芸の舞台、というのも面白いと思います。みなさんよしもとの芸人さんの笑いを見にやってきます。その舞台のトリで、サバオという奇妙な面の舞いを、みなさん、見せられてるんですねー。なんでーしょーねーこれは。
今回、サバオはオタマトーンを持ってますが、これも「精子を持った胎児」に見えますね。
“シンボル”というものは、自分の意識を越えて、めぐっている気がします。