大失敗をしてしまった。
ブログを本にしようとして。
こんなに落ち込んだのは、ひさしぶりだ。もっとも、ブログに書けるほど、たちなおったのだが。
あらすじはこうだ。
年末。仕事を収めをして1月6日の仕事はじめまで、まとまった時間がとれる。
この時間を使って昨年の下半期(7月から12月)までのブログを、手にとれる本にしてみようと思った。
僕はブログにその時々の「哲学」を書いている。
自分が何を考え、どんな行動をしたかを、記している。
そのブログをまとめることは、自分の思考の奇跡を手にいれることであり、
その作業にとても興奮していた。
休みに入り、たっぷりその作業のためにPCに向かったのだ。
ブログは、テキストと画像ができている。
一方、本もテキストと画像からできている。
その変換は容易であろうと、思った。
しかし、そうではなかった。
ブログと本の違い。ざっくりといってしまえば、それは「フォーマットがあるかないか」の違いだ。
ブログはきちんとしたレイアウトがあり、デザインがあると、考えがちだが、
それは大間違いである。
ブログには、フォーマットがない。たんなる文字と画像のベタうちなのだ。
一方、本には厳しいフォーマットがある。コンマ一ミリ単位でのレイアウトのデザインが
全体の印象を決める。
ブログにはそんなフォーマットのきびしさがない。
ないから、素人でも毎日書けるのである。
ネット広告、よくわからんウェブデザイン、そういうものが入り込んでも
なんら関係ない、図太さがブログにはある。
だからざっくりと書ける
それが、本には向いていないのだ。
そして、ブログは、「行間」の読み物だ。
改行による「間」のとり方が、リズムをつくり、スクロールというインタラクションとあいまって
独特の文体を作る。
それは、むかしの「巻物」の設計ににているかもしれない。
しかし本は、ランダムアクセスを基本とした、「冊子」だ。
各ページは、ずたずたに切り裂かれている。
巻物を冊子に変換するのは、不可能だ。
おそろしく、ブログを本にする作業に時間をかけてしまった。
そして、完成しなかった。
不毛とは、このことか、と思ったが、
何か、ここから学ぶこともあるだろう。
ちまたにたくさんのブログ本がある。
しかしどれも、一回読んだら、ブックオフ行きだ。
手元にのこしたいものなどない。
それがブログの本質なのかもしれない。
ただ、可能性がないわけではないだろう。
画期的な編集方法が見つけることができれば、
面白く、ブログを変換できるかもしれない。
今日は無理だった。
寝る。
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