目の前の視界の中心にゆがみが現れ、それがだんだん広がって、
モノの輪郭が、ワヤワヤと揺らぎはじめる。
それはちょうど、描画ソフトのPhotoshopで、画像を選択したときに出る、
輪郭のワヤワヤと似ている。わかるかな?
魚コードストラップという、明和電機の商品を作っていたときのこと。
その魚の骨のギザギザした形を見ていたら、突然視界がゆらぎはじめた。
この症状がやっかいなのは、その揺らぎが収まると、
強烈な頭痛がやってくることだ。
それ依頼、自社製品でありながら、僕は魚コードストラップを凝視する
ことをさけるようになった。
「魚の怨念か?」
と疑ったりもした。
あまりにも、テレビの映像がおかしくなるような視覚現象なので、
もしかして、自分はサイボーグなんじゃないか?とも思った。
しかし、つい先日、ツイッターでそのことをつぶやくと、
「そりゃおめ、閃輝暗点、だ」
というツッコミ返信がばすばす返ってきました。
・・・しりませんでした。有名な症状だったんですね。
眼球と脳を結ぶ血管の収縮が原因で起こる、視覚異常だそうです。
なーるー。
しかし「閃輝暗点」って、なんだか派手な名前ですね。
「電光戦隊」とかと、インパクトはおんなじだ。
今回、なんだか納得してしまったことは、
人間の世界を見るビジョンも、閃輝暗点のような症状で
簡単にエフェクトがかかってしまうということ。
ここまで、眼や脳が、機械的とは思わなかった。
僕が自分をサイボーグじゃないか?と疑ったのは、
そんな感覚からでした。
映像表現って、案外そんな身体的の視覚のバグを
うまく利用したものなのかもしれません。
で、明日は大阪で、映像作品をクラブで見ながらわいわいやります。
お暇な方は、いらしてね。飲みましょ。飲みましょ。