東京都にも非常事態宣言が出ました。
明和電機は、観客を動員してのライブから配信へと切り替えていました。何回かにわけて、これまでの経緯をまとめてみたいと思います。
■病床でシミュレーションしてみた
3月21日に、コロナウイルスではなく、水疱瘡のウイルス(帯状疱疹)に感染しました(正確には子供の頃に感染したものが、大人になって再発)。痛いとの抗ウイルス薬でぼーっとした頭の中、寝込んだ布団の中で、「ウイルス」についての本を読んだり、ウイルスの行動について考え事をしました。 そのとき考えたシミュレーションです。
赤がコロナに感染した人、青がしてない人です。
感染が発生したとき、それを止める確実な方法は、「全員、その場から絶対に動くな!」です。体力があり、抗体を作れた人からウイルスは消滅します。体力がない人は死にます。死んだ人の体の中でウイルスは複製できないので、これも消滅します。 しかしこれは倫理的にアウトです。また消滅までに2週間かかるとしたら、人間はその間に餓死してしまいます。なので、このシミュレーションは現実的ではありません。
次は「ウイルス感染者のうち、重体になる人を治療する空間を作る」です。つまり病院です。死ぬ人は減らせます。しかし一方で、病院に「集中する人々」の間で感染が広がるというデメリットがあります。現代はスマートフォンなどで情報拡散が早いため、この「集中する人々」が発生する確立が高くなっています。重体の感染者が増えすぎた場合、治療できる能力を超えてしまい、病院の機能がストップします。いわゆる「医療崩壊」です。実際に武漢やイタリアでこの現象は起きました。
次のシミュレーションは、「生命維持装置のある最小の空間に人々を閉じ込め、重体患者だけ、病院に送る」です。
「生命維持装置のある最小の空間」とは、わかりやすく言うと「自宅」です。自宅には、水道がきており、ガスや電気で暖もとれます。また冷蔵庫や台所の棚には、保存食があります。この生命維持装置の中にいれば、とりあえず何週間も生きていけます。 自宅の中に感染者がいなければセーフ。いた場合は同居者も感染しますが、抗体をつくれれば回復、重体になれば、病院にいけます。また、このシミュレーションのメリットは、「自宅」にはアドレス(住所やメールなど)が紐付けされているので、医療機関や政府などのマクロ側からの管理がしやすいことです。ウイルスの追跡ができます。また、病院の医療崩壊も軽減できます。
最後に未来的なシミュレーションです。
このモデルでは、ウイルスの治療薬が開発され、それが安価に量産され、普及しています。また、各人はスマートフォンなみに小型の「パーソナル診断システム」を持っており、自分が感染したかどうかを「自宅で」判定することができます。感染と判定された場合は、ネット経由で情報が医療機関に届き、薬で対応するか、または病院へ行くかが決まります。病院ではさらに高度な治療システムでウイルスを消去します。
残念ながら現代のテクノロジーは、この段階ではありません。
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以上のシミュレーションから考えて、現代は、「C」からやっと「D」に行きかけた時期となります。
この状況を踏まえ、明和電機が観客動員のライブコンサートをやったらどうなるか、考えました(E)。
このシミュレーションでは、点線でかこまれた場所が「劇場」になります。 自宅から劇場に人々が集まった場合、劇場内で感染がおきます。そしてその感染は自宅へと移動します。「ウイルスの治療薬」も「パーソナル診断システム」もない場合、感染は拡大します。そして感染者のうちの重体者は病院へ移動します。しかし病院にも確実なウイルスの治療薬はないので、対応がオーバーします。「医療崩壊」が起き、死者が増えます。
以上のシミュレーションから、「観客動員のライブは止めたほうがいいかもな・・」と寝込んだ布団の中で思いました。 そんなことを考えていたタイミングで東京都より4月12日までのイベント自粛要請が発表されました。あくまでも自粛要請でしたが、自分の中のシミュレーション的には「観客動員」は厳しいと判断しました。 そしてそれが「明和電機 緊急会見」へとつながりました。(つづく)
【明和電機ニュース】
4月11日、12日に品川区のひらつかホールで開催予定の明和電機主催「明和電機事業報告ショー2020」「明和電機ライブ2020 BEHIND THE MASK」「ヒゲ博士とナンセン☆スマシーン」 は、内容を変更し、YOUTUBEにて無料配信することを決定いたしました。
【配信日時】
「明和電機ライブ2020 BEHIND THE MASK」 4月11日(土)17:00-
「ヒゲ博士とナンセンスマシーン」 4月12日(日)16:00-
「明和電機事業報告ショー2020」 4月12日(土)20:00-
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