社長の上海視察 2日目 「上海のバカロボを目撃!」


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ライターの渡部さんに、「社長、上海に行くなら、ここは必見です!」と言われた、「ROCKBUND ART MUSEUM」に行ってきた。これが最高に面白かった!

展覧会のキュレーターは、火薬を使ったアートで有名な、蔡國強さん。(実は僕は筑波大学時代、同じ専攻だったのです。蔡さんとは。)

どんな展覧会かといいますと、中国のあちこちにいらっしゃる、不可思議な機械を作る「発明家」のみなさんを集めた展覧会なのです。中でも一押しで面白かったのは、独学でロボットを作っている、呉玉録さん。これがバカロボ!!まずは動画をごらんください。







映像では、なんだか素朴な発明家のようですが、なんのなんの、機構とかすごくよくできてました。展覧会では特別に絵具をぶちまける「ポロック型ロボ」や、女性を引きずって模様を作る「イブ・クライン型ロボ」などもあり、愉快にそして痛烈に現代美術への提言をしてました。この辺は、蔡さんのキュレーションのうまさ!!


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この美術館があるのは、外難(バンド)と呼ばれる開発地区のそば。高級ブティックが並ぶ、超オシャレな場所と、昔ながらの電気部品街とが、まるで「寒流と暖流」がぶつかるような場所です。

上海万博のものすごくきらびやかな中国とは違って、この展覧会の発明家たちの中国はむしろ隠したい部分だと思います。でも蔡さんはそれを引きずりだしてきて、インテリ層に向けての提言として見事にまとめました。(たぶん、中国人の庶民は派手な万博の方が面白い)。

僕はこの中国の泥くさいエネルギーの方に惹かれます。そしてその泥臭さは、これからの時代には、逆に新しいものになっていくと確信しています。蔡さんも、それが言いたかったんじゃないかな?


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夜は再び万博会場へ行きました。日本産業館を見るためです。内容は・・・ちょっと残念。たとえばテイジンのブースでは、吉岡徳仁氏の巨大な結晶とかあったんですが、それがいったいテイジンとどういう関係があるのかさっぱりわからず、観客の中国人たちは素通り。(石を見慣れてるからか?)。それを見て思いました。

日本の企業はデザイナーというブランドに頼りすぎではないか?そしてデザイナーもあまりに自我を押しだしすぎて、本来のデザイナーのすべき仕事、“企業と大衆をつなぐ”ということを忘れてないか?

ものすごい数の人々が「日本」というものに触れにくる場所だけに、、退屈そうな顔で展示を素通りしていく中国人のみなさんを見て、日本人として、歯がゆい気持ちになりました。





















 

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