「リンゴとセメダイン」。なんだかすごい組み合わせだ。安部公房の小説によく出てくる、「チョコレートをつまみにビール」に匹敵するミスマッチ。この「リンゴとセメダイン」が合体すると、もんのすごい匂いになることを、みなさんご存じだろうか。
それは小学生のときのこと。食べたリンゴを捨てたごみ箱に、プラモデルで使ったチューブのセメダインを捨てた。するとしばらくして、そのゴミ箱から、目に染みるほど臭いにおいが「キーン!」って漂ってきた。プーン、じゃないです。臭すぎて、キーン!です。なんであんな匂いになったんだろう。リンゴ酸とシンナー系有機溶剤が化合すると、「シンナー林檎」っていう、成分にでもなるのか?ここにキスしてなのか?
小さいころは、プラモデルをよく作ってたので、セメダインではよく遊んだ。たとえば、チューブ歯磨き粉を最後まで使いきったときのように丸めたセメダインの口に火をつけると、「特撮もののロケットの噴射」のように炎が出るのである。ボーッって。おかしいのは、炎を噴きながら、チューブが膨らんでもとに戻ることだ。
あと、セメダインでやったのは「クモの巣作り」ね。親指と人差し指にセメダインをつけてニチャニチャやると、クモの巣みたいな繊維ができる。それを別な指でひたすらからめとる。
・・・・・・なんのために?
当時は熱中してたが、今思えばアホらしい。でもまあ、小さいころは、毎日が冒険と発見の日々だったからなあ。
大きくなっても、そんな新鮮なアホらしいことに出会い続けたいものです。