今週の土曜日、東京都現代美術館で、人型ロボット「ジェミノイド」の開発で有名は石黒浩博士と対談いたします。
石黒博士と、明和電機社長・土佐信道にはひとつ共通点があります。それは、マシンというモチーフを通して
「人間とは何か?」
を探究していることです。石黒博士は、自分にそっくりなヒューマノイドを作り、そのロボットと自分、そして外界とのコミュニケーションを分析することで、「人間とは何か?こころとは何か?」を探究されています。
一方、僕は、芸術家である自分の中が「なぜものを作るのか?」という根源的な問いから出発し、「自分とは何か?人間とはなにか?」を考え、分かったことを、ひとつひとつ「ナンセンス・マシーン」として作ってきました。
それぞれ「工学的アプローチ」「芸術的アプローチ」ですが、ともに人間という不可解なものを理性によってつかもうとする姿勢が似ていると思います。
芸術家の場合、自分とは何か?に対する問いの、もっとも興味のある部分が「創造性と何か?」という問題。これはシステムが新しいシステムを作り出すという、機械では絶対にできない問題になります。ところが僕の場合、その問いを、「機械」というコモンセンスな素材を使って表現しようとする。すると、どうなるかというと、
「ナンセンス」な問題を「コモンセンス」な機械では表現できない。
とい大問題にぶち当たる。ここで悩みまくって、悩みまくって・・・・・・気がついたら、青い服を着ておかしな機械をたくさん作るという、明和電機スタイルになってしまった。
おそらく石黒博士も、人間の分析を機械というモチーフ探究されているので、同じような問題をかかえているはずです。そして、それを分析するために、ユニークで大胆なアプローチをされている。
僕と石黒博士の「人間への分析方法」に、どこに共通点があり、どこが違うのか?
うかがってみたうことがたくさん!
楽しみです。
石黒博士と明和電機の本。 一見、まったく違うジャンルですが、実は共通点が非常に多い二冊です。これを読んでおくと、対談がさらにおもしろくなるので、ぜひ!!