お店は「お見せ」

「土佐君、明和電機って、メディアアーティストなの?」

などの、過激なツイットで有名な八谷くんから、

(お店が) 売り場も維持しつつお客さんにも安くて、作り手にも還元可能、
 ってのを全部満たすのは大変だよね。

という意見をいただいた。そうなんですよねー。

ネットでオタマトーンを買うと、確かに安い。アマゾンなんて、どうして
そんな値段がつけれるの?と首をかしげたくなる。

「町の小さなオモチャ屋さんが、こうした流通に立ち向かうのは大変・・・・」

という話になりがちだが、そうでもないぞ、勝ち目はあるぞ、という点もある。

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説明のために、ちょっと話を整理します。

僕らが商品を手に入れるプロセスを大雑把に分類すると

KNOW・・・・商品を知る

PAY・・・・・・お金を払う

GET・・・・・・商品を手に入れる

という三段階です。

ネット通販のプロセスを見ると、

1 買う人は、テレビや雑誌、ネットで、商品の情報を知ります(KNOW)。

2 そして、ケータイやPCで、ぽちっと注文します(PAY)。

3 すると、宅配便などが商品を届けてくれます(GET)。

です。

このプロセスでは、KNOWからPAYは、あっというまです。

しかしお金をはらってから商品を手にいれるまでが、長い。

今回オタマトーンは、品薄で人によっては、一ヶ月かかりました。

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では、一番短く「KNOW 、PAY 、GET」 の過程が起こるのは何かというと、

「お店での 衝動買い」

しかありません。

欲しいと思ったときに、間髪いれずに買っていただく。

これは、絶対にネット通販ではできないことです。

そして何より、世の中にはまだまだPCで商品を買わないひとが

たくさんいます。そのひとたちをどう魅了するか。

そのためには、お店のイメージ、店員のプレゼンテーション、ポップなど、

とにかくその商品が一番よりよく見える演出が必要です。

それが「お店」の本来の意味、「商品を お見せ する」だと思います。

 

たんなる商品を陳列してるだけのお店は、ネットの中とかわらないので、

安価なネットの方を消費者はポチッてしまいます。

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さて。

わたくし、明和電機社長は、もって生まれたサービス精神のおかげで、
どうすれば、オタマトーンがよく見えるかを、知っております。
なので、たぶん、僕がリヤカーでオタマトーンを演奏しながら
売り歩くのが、一番売れるんじゃないか!と思うわけです。

しかし、それはやりません。なぜか。

暇がないから。それもベストアンサー。

でももうひとつの答えは、売っていただくことで、
僕も食えていけるし、売っていただいたみなさんも収益があるからです。
モノが売れる、というのは、それだけかかわった人たちが食える、
ということ。

マスプロをやるときには、そのことをよおーく考えなければいけない、

といつも思います。


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